2021年12月 禊舞踏 告知

 

 

写真:舞踏で遊ぼう 一コマ{ひまわりの家イベント}講師;加藤道行 

1980年代、私は{いのちのつぶ}をテーマに、いろんなシチェーションで踊っていました。

長女が生まれると、住まいの東京港区で{ひまわり}を、立ち上げ、老若男女、ボーダーレスのパフォーマンス集団として、舞台や物作り、自然探索、に明け暮れていました。

2014年次男龍がメラスで倒れて、2017年{みどりの会}を立ち上げました。

 

{いのちのつぶ}{ひまわり}{みどりの会}

自然にスライドして、折り重なっていくことは、ずっと前から用意されている道筋のようでした。

わたしが、こだわっていた{つぶ}について、いろんな人が頭を捻って、「気」?「魂」?「霊」?「素粒子」?・・・いわれるたびにわたしも頭捻っていました。

龍が倒れて、教えてくれました。

{みとこんどりあ}

 

わたしには、信じていることがあります。

ミトコンドリアには、「感じる力」があると思います。
ミトコンドリアは、太古の昔、真核生物であった人類の祖先の体内に入り込み、それ以来、共に手を携えていのちの歴史を刻んできました。そして、ずっと今日まで生きつないでいるのです。
そのミトコンドリアは、人間ひとりひとりの年齢、家庭環境、社会状況などを取り込み、人間の体に網目状につながる神経や筋肉のネットワークを構築し、それぞれの個性を生み出しているのではないでしょうか?
私はミトコンドリアの病で苦しむ龍とともに生活しながら、ミトコンドリアのもつ「感じる力」をあらためて見つめ直しました。

こだわってきた、いのちのつぶ=ミトコンドリアに捧げる踊りをするのが、自分のライフワークです。

 

禊舞踏について

私、伊藤千恵子(ゆふがほきらら)は、2004年に秦野に転居してから、年末の禊舞踏は、欠くことができないものとして、川や山で踊ってきました。

大自然の{つぶ}を感じながら、生活に紛れているハレやケに思いを馳せるのです。

天地がひっくり返ることが起きても、たくさんのヒト、モノに助けられて、今があります。
龍がミトコンドリア病を発症した2014年から、年末の禊舞踏はお休みしてきました。封印したといってもいいかもしれません。
みどりの会の患者会を通じて、様々な境遇の患者家族の皆さんや、龍を取り巻く多くの人と交流するに従って、自分は沢山の勇気を頂きました。
ミトコンドリア病が進行してゆき、、、、、どんなに苦境にたたされようと、いのちの原点に立ってみよう!と 今年は思い切って、禊舞踏をすることにしました。
アートは、病やハンディーを乗り越え、様々なシチュエーションを、ナチュラルにつないでくれる・・・。
25日は、ひまわりヨガ道場のリラグゼーションルームが、異空間になります。
立ち会ってくださる方がいらっしゃったら、とても嬉しいです。
 
45億年前のいのちのつぶ
ーわたしのミトコンドリアー
 
一場
暗い闇から
這うように
生き延び、
押し寄せたり、
渦に取り込まれたり
吹雪にまったり
 
陽に当たりまったりとした姿
 
 
 二場
小さな風穴から見える
体の記憶は
お母さんの記憶と重なり
よろこび、
悲しみ、歌い踊る
生活と重なってゆく
 
 
 三場
やがて
川のような水に落ち
手がもげ、足がちぎれ、
胎内のいのちのつぶとなる
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

MA-5の治験について

みどりの灯火

MA-5のことは、2017年、JAMP-MIT主催(村山班共催)のミトコンドリア病患者公開フォーラムで、東北大学の阿部高明先生から初めて伺ったと思います。
その時は、難しいお話しながら、ミトコンドリア機能の低下に直接作用する新薬と理解し、様々な型のミトコンドリア病に効果があるのではないかという期待感に、胸を弾ませたことを思い出します。
しかし、治験にはいくつもの高いハードルがあるようで、阿部先生の言葉には、端々に慎重さが伺えました。故に、いつになったら治験が始まるのか、遠い未来のように思っていました。

先日、仙台放送の方から、MA-5の治験が始まるということで、取材の申し込みがありました。
メラスの次男/龍の病態、生活介護の様子などが、取材のメインでした。
自分は息子の介護をしながら、みどりの会を通してたくさんの患者家族と向き合っているので、是非とも皆様の代表として、新薬を望む声を届けようと思いました。

取材は一時間余りに渡りましたが、やはり2014年、17歳で発症した後の、龍のつらい症状がメインに放映されています。

メラスの彼は、一日の中でも、あるいは数ヶ月単位でも、病状の波が激しくて、良いときは釣りに出かけたり、絵を描いたりもできますが、病態が悪いときは、心が塞がるようなどん底に落ちてしまいます。

MA-5がどこまで病巣に効果があるのかわかりませんが、放映された映像に映る、元気のない患者のミトコンドリアが、MA-5投与後にはとても力強くなっている様子を見ると、心が弾みます。
安定したミトコンドリアの良好な状態は、患者を見守る家族にとって、かけがえのない夢です。
MA-5が一つ一つハードルを越えることを、心から祈ります。

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仙台放送の放映記録動画です。
https://www.fnn.jp/articles/-/281197

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MA-5治験開始を告げるプレスリリースからの抜粋
https://www.amed.go.jp/news/release_20211206-01.html

阿部高明教授を研究責任者としてMA-5の第1相臨床試験を開始。
第1段階として、健康な男性56人に投与、安全性を確認する試験を行う。

MA-5のヒトでの安全性と体内動態を確認できた場合は、第2相臨床試験として、ミトコンドリア病の治療薬として患者さんに投与。

MA-5の人での安全性や体内動態が確認されれば、ミトコンドリア病に限らず、ミトコンドリアの機能低下に伴い生じる、難聴、サルコペニア、ALS、パーキンソン病などの疾病の治療薬として展開することも期待される。

遺伝カウンセラー由里子さんを囲んでの茶話会 報告

 

12月4日土曜日13時から16時まで

参加者16名

出入り自由 視聴のみOK。

進行
①参加者の簡単な自己紹介。
②遺伝全般についてのレクチャー。
③由里子さんのレクチャーを聞いて思ったことや、日常のケアなどについて、自由トーク。

当初の予定では2時間でしたが、話が弾み、休憩を入れて一時間延長しましたが、あっという間の患者交流会になりました。
それは遺伝カウンセラーの由里子さんの温かいお人柄が溢れ出て、皆さんの疑問や不安を少しずつ融かしていってくださったからではないでしょうか?

②のレクチャーでは、遺伝全般の難しくて固いお話にちょっと一息といった優しいぬくもりを挟んでくださったり、ときに金子みすゞのポエムで私達を和ませてくれて、皆さんそれぞれの切実な問題を、ゆったりとして雰囲気で話せるよう、場を整えてくださいました。

遺伝子とは? DNAとは? 染色体とは? 遺伝とは…?

レクチャーでの40分ほどのお話はとても貴重なものでしたので、ゆっくりこちらでまとめさせていただき、後日アップしたいと思っております。しばらくお待ち下さい。

みなさんの置かれている状況は様々ですが、垣根を超えて、気楽におしゃべりできる会になりましたこと、由里子さん、参加してくださった皆様に、心から感謝いたします。(ZOOM技術も感謝。)

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私の場合ですが、息子の病気の確定診断がおりたときに、病院側から聞かされた遺伝のお話は、病名に心冷やされた後の追い打ちでしかありませんでした。

今回の由里子さんのお話を聞いて、実は遺伝の話は病態解析にとても大切なことで、患者と共に生き抜こうと思う自分にとって、とても重要な情報であるということを知りました。

発症前も発症後も、「閾値(しきいち)」を超えないように過ごすにはどんな知恵があるのだろう? 今後はそのような生活面での知恵を患者同士で共有してみたいと強く思いました。いずれそのような会を企画したいと思います。

参加者からの声がたくさん届いています。
由里子さんのお人柄を通じて、みなさんが、参加者同士のキャッチボールを楽しむことができました。患者家族間の交流の広がりも感じています。希望がありましたら患者家族の方々と繋げますので、どうぞ遠慮なくお申し出ください。

オンラインみどりの会患者会「由里子さんを囲んで」茶話会のお知らせ

 

 

日時:12月4日土曜日13時から15時まで。

加藤由里子さん【国立精神・神経医療研究センター 認定遺伝カウンセラー 】との茶話会を開催いたします。

遺伝子とは? DNAとは? 遺伝とはなんぞや? 的なお話を、ざっくばらんに語り合う会です。

 

みどりの会では、ミトコンドリア患者家族が、気軽にお話できる場を作っていこうと、いろいろなオンライン患者会を計画しています。

体や心が開放される場は、私達が生活する上で、とても大切なものであると思っています。今回は、後藤雄一先生の傍らで働いていらっしゃる加藤由里子さんを囲んで、みんなで気兼ねなくお話をする会を開いてみたいと思います。

由里子さんからコメント

趣味は、テントを担いでの山登りでしょうか? 生後5ヶ月で、娘を飯能の方の山に初めて連れて行きました?
好きな食べ物は、みかん(愛媛出身なので)

30分くらいお話させていただいて、後は茶話会のように、皆さんとあれやこれや、楽しくお話してみたいです。

 

由里子さんとの出会いは2年前。まだお子さんが首も座らない乳飲み子の頃でした。

ブログをみて、秦野のひまわりのつぶカフェに来てくださって以来、お子さんやご家族のことを一番に行動しながらも、ぜひミトコンドリア病患者家族に寄り添いたいと、みどりの会やひまわりの家でのイベントにご家族で参加してくださいました。何気ない素朴さと、真摯な態度に何度も勇気づけられ、いつしかみどりの会にはなくてはならない存在となりました。

実は、9月に開催したオールジャパン患者家族会の素敵なチラシも、度重なる手直しのお願いに快く応じてくださった由里子さんの情熱の賜物です。

ミトコンドリアに関わる遺伝/遺伝子のお話や、DNAや染色体などのお話など、「ちょっと難しくて・・・でも聞いてみたいな・・・」と思っていることを、由里子さんが、わかりやすくお話してくださいます。

関係者どなた様も気軽に参加してみてください。参加者人数制限なし。

聴衆として、ただ視聴するだけの参加も可。出入り自由。

 

お申し込み

①お名前

②ご住所(住んでおられる都道府県、市町村まで)

③簡単な自己紹介( 患者様の場合、病名、年齢など)

④当日連絡がつく電話番号

⑤Zoom招待状受け取り用のメールアドレス(パソコンでzoomに参加なさる方はパソコンのメールアドレス。スマホで参加なさる方は、スマホで受信できるアドレス)

以上をご記入のうえ、下記のメールアドレスまでお申し込みください。

himawarinotubu@gmail.com(みどりの会)

 

お問い合わせ

?090-7196-2751(みどりの会 伊藤千恵子)

 

 

 

小坂仁先生の ミトコンドリア病治療薬の創薬に関するお話

皆様お待たせいたしました。

祝11月3日水曜日に開催いたしました「小坂仁先生を囲んで。オンラインみどりの会」では、先生よりミトコンドリア病治療薬の創薬に関する大変貴重なお話をいただきました。改めて、先生の実直な研究姿勢を感じ、感謝の気持でいっぱいです。

本日は、そのお話のレポートをお送りいたします。皆様の参考になれば幸いです。

(もし内容に誤りがありましたらお知らせください、訂正いたします。よろしくお願いいたします。)

 

小坂先生の ミトコンドリア病治療薬の創薬に関するお話

 

ミトコンドリア病の承認薬は、現在2種類しかない
イデベノン (ヨーロッパで承認されている。レーバー病という視力が落ちるミトコンドリア病限定のお薬)
タウリン  (川崎医科大学が中心になって承認を受ける。「MELASにおける脳卒中様発作の抑制」に効果)

ミトコンドリア病とは
狭義: 呼吸鎖複合体での異常
広義: 呼吸鎖複合体が正常に働くためには、ミトコンドリアにきちんと材料が運ばれないといけないし、老廃物が外に出ないといけない。呼吸鎖複合体の住まいであるミトコンドリア自体の健康が損なわれたときもミトコンドリア病という。

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QMA5について教えて下さい

編集者注
(東邦大学理学部生物学科のHPより抜粋)
ミトコンドリアは、その内膜上にある呼吸鎖複合体において、酸化還元反応を利用したエネルギー代謝により、ATPを産生しています。具体的には、複合体 I ではNADH、複合体 IIではコハク酸をそれぞれ酸化することで、ユビキノン(CoQ10)を還元してユビキノールにし、複合体 IIIでユビキノールを酸化することでシトクロムc(cyt c)を還元します。複合体IVでシトクロムcが酸化され、酸素分子に電子を伝達することで水に還元します。この過程でミトコンドリア内膜を隔ててH+勾配が生じ、このH+勾配を駆動力としてATPを合成します。』
以上編集者のまとめ

A:ミトコンドリアの呼吸鎖の5番(電子伝達系の5番)は 昔の自転車に付いていた発電器(ダイナモ)と似ています。ダイナモがくるくる回転しながら(発電して)光を作るように、ミトコンドリアの中で回転しながらATPを作っている。
MA5は、そのぐるぐる回るところを強くする。ぐるぐる回りやすくする。

呼吸鎖は、プロトン(=陽子。水素原子から電子を取り除いたH+[水素イオン]のこと)を片側に溜め込む。その片側に溜まったプロトンが、雪崩のように落ちて発電機を回す。
MA5はこの角度を急峻にする。(H+勾配を大きくする という意味?)
そのため、雪の滑り落ちる速さが早くなり、発電機がより早く回って光が明るくなる。(=より多くのATPが作られる)つまり、MA5は、ミトコンドリア病の根本的な所、ATPを作るというところに作用しているので、色々な臓器の症状に効果があるはず。

Q: MA5の働きは、巾着袋のようなものだと聞いたが?
A: 巾着袋の紐を強く絞めればば(絞めて力を加えれば?)、なかの小豆が勢い良いく飛び出す。それと似ている。
MA5はミトフィリンという蛋白質に結合して、プロトンを勢いよく噴出する助けをする。

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アポモルフィンについて
リー脳症の患者の皮膚の細胞に「酸化ストレス」をかけると、細胞が死んでしまう。
そこで、世界中の「脳に行く薬?」約300種を購入し、その中から、酸化ストレスを掛けても細胞が死ななくなるような薬を探した。

編者注:酸化ストレスとは
活性酸素は、呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になることをいいますが、活性酸素の産生が抗酸化防御機構を上回った状態を酸化ストレスといいます。
(出典:厚生労働省 eヘルスネット)

具体的には 患者の皮膚の維芽細胞が酸化ストレスに脆弱なことを利用し、酸化ストレスで弱らせた維芽細胞に300種類の薬品を投与し、弱った維芽細胞を回復させる(正常に近づける)ような薬を探した。

すでに認可されている「イデベノン」を投与したときの生存率が50%なので、それ以上の生存率を示す薬を探したら4つほどの薬が見つかり、その中でもアポモルフィンが特に低濃度でも効くということがわかった。

しかも、アポモルフィンは他の3つの薬と違って、ATP産生を増やすということがわかった。
こういう薬はあまり知られていない。

酸化ストレスから細胞を守るだけではなく、ATP産生も上げてくれるということで、ミトコンドリア病治療薬としては有望だと判断した。

アポモルフィンは、パーキンソン病の治療薬として長く使われており、しかもヨーロッパでは持続投与が承認されている。(日本では持続的な投与は認められていない)

なお、パーキンソン病治療薬として有効なアポモルフィンの「ドパミンアゴニスト作用」は、今回の「細胞死抑制機能=ミトコンドリア病の細胞を元気にする作用」とは、全く無関係であることがわかっている。

古賀先生たちが開発なさったミトコンドリア病のバイオマーカーにGDF-15というのがあるが、患者の細胞に酸化ストレスをかけてGDF-15の数値を上げた細胞にアポモルフィンを投与すると、GDF-15の数値が正常に戻ることが確認された。(編注:ミトコンドリア病患者では、GDF-15の数値が高くなる)

(編注:これは、バイオマーカーDGF-15が、治験時の治療行為の有効性を評価するための指標として採用可能なことを意味している。治験において、効果を数値で評価することが難しいリー脳症には、有り難いこと?

また、リー脳症のモデルマウスを使った実験では、アポモルフィンを注射したマウスは、運動機能が向上することがわかった。(くるくる回る滑車を使って実験で、アポモルフィンを注射したモデルマウスは、何も投与しないモデルマウスより長時間滑車上で走り続けた)

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アポモルフィンの現状
昨年度、AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構。内閣府所管の国立研究開発法人=お金を出してくれるところ^^)に応募、採択された。

今やっていること
リー脳症のモデルマウスをつかって、どのくらいの濃度だと運動機能が良くなるかを調べている。

来年の予定
薬がどのように吸収され、どのように効いていくのかを調べる「薬物動態試験」を行う。

2~3年目
幼児・子供に使っても大丈夫か確かめるための「幼弱ラット反復皮下投与毒性試験」を行う。

それと並行して、PMDAと相談しながら、治験のプランを練る
(PMDA:国立研究開発法人日本医療研究開発機構。内閣府所管の国立研究開発法人。薬の認可をする所)

あと2年半くらいで、治験の計画書を提出する予定。
令和4年度位から 治験を始めたいと思っている。

研究体制
海外の協力企業 ブリタニア社、他
国内の協力企業 (株)ノーベルファーマ
治験実施拠点 自治医科大学
研究代表者 小坂仁先生
研究分担者 宮内彰彦先生、久米晃啓先生、相澤健一先生
ミトコンドリア病診断拠点
研究分担者 埼玉医科大学 大竹明先生
研究分担者 千葉県こども病院 村山圭先生

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編集文責;みどりの会

オンラインみどりの会茶話会お知らせ 毎週月曜日

 

 

毎週月曜日11時からオンラインみどりの会茶話会

 

みどりの会の患者会を立ち上げた一つの理由が

患者家族同士の交流でした。

思いの丈をぶつける場所はどこにあっっても良いと思います。

近所の友だちでも、親戚でも、ソウルフレンドでも・・。

ミトコンドリア病ならではの悩みは尽きないものがあると思います。

私はどんな立場であれ、ミトコンドリア病の方の悩みは

相通じる物があると思います。

だから患者会を通じても、相談されるかたどなたとお話しても、どこ

かで知恵を頂き、感じあえます。

毎週月曜日、体に良いストレッチをしています。

老若男女・運動苦手・体硬いオールマイティー

先日の小坂仁先生を囲んでの患者会でも、有酸素運動の必要性をお話くださいました。

無理な筋肉トレーニングではなく、呼吸感応体としての、伸ばしている箇所に酸素を送り届けるような簡単なストレッチや、ツボ押し、気ままにやっています。理学療法士の方の指導もお聞きしたいですね。

やりたいことをやりたい人がやってもいいみどりのオンラインタイムにしたいので、こんな事やってみたい人は是非お知らせください。

 

11月の予定

8,15,22、29全月曜日

時間11時から1時間。参加費無料

zoom機能を利用して、音楽を流したりしながらやっています。

対象:会員制ではありません。ミトコンドリア病患者本人、介護の方どなたでも。

連絡先:himawarinotubu@gmail.com

1 お名前

2簡単なプロフィール(お住まい、病名など)

3zoom招待メール送り先 連絡先の電話番号

4希望・注意事項(例えば、ヘルニアの経験あり等)などなんでも

ストレッチなど内容の希望をお聞きしたいので前日までにメールください、例えば腰痛予防とか、本人へのマッサージの仕方指導とか、何でも言ってください。

アルギニン保険適応第一段階クリア!

 
メラスの急性期にアルギニン点滴を!
 
メラス慢性期自宅療養の不穏時にアルギニン点滴を!
 
日本のどこでも繋がれる道のために、
みどりの会で声を上げてきた、アルギニンの保険適応のステップ1が
古賀靖敏先生により、成就されました。
日本先天代謝異常学会理事会で、学会から日本小児科学会薬事委員会への承認申請書が受理されたというお知らせを受け、5日の朝は晴れやかな朝となりました。
この資料を作り上げるのに、どれだけの労力が必要か、私達の想像を遥かに超えた、努力の賜物です。
アルギニンが、一歩一歩階段を上る姿を、想像して、胸が熱くなります。
龍も、ずいぶん筋力が弱くなり、精神状態がわるくなりましたが、この朗報に、彼のミトコンドリアは、気を取り戻していってくれるのではないでしょうか。
第一段階クリアを、真摯に受け止め、更なるステップに、祈りを捧げます。
 
**********古賀先生からのお手紙
11月3日開催された日本先天代謝異常学会理事会で、学会から日本小児科学会薬事委員会への承認申請書が受理されました。
今後は、日本先天代謝異常学会から日本小児科学会薬事委員会へ提出されます。
日本小児科学会理事会から承認された場合、厚生労働省薬事委員会へ提出され、保険機構審査委員会への提出となります。
まずは、第一段階クリアです。


古賀靖敏

 

小坂先生を囲んでのオンラインみどりの会 報告

11月3日13時~15時まで
今回のzoom会は、小坂仁先生、みどりの会オブザーバーで遺伝カウンセラーの加藤由里子、技術スタッフ山下祐司を含めて、総勢16名で行いました。
(今回は傍聴のみの方も自由に参加できるように配慮いたしました)
今回のみどりの会zoom会では、小坂先生のミトコンドリア病治療薬の創薬に関するお話を始めとして、てんかんのお話、生活する上での心身のメンテナンスのお話など、患者家族同士の意見交換も含めて、活発な話し合いが行われました。
MA5とアポモルフィンという新薬の治験状況については、小坂先生の貴重な画像入りのお話しがありましたので、詳細はまとめて後日ご報告させていただきたいと思います。
てんかんのお話では、メラス、リー脳症、遺伝子のわからないお子さんなど、それぞれの患者さん状況に即して、先生が的確なアドバイスを与えてくださいました。
2時間という短い時間でしたが、小坂先生はみなさまに適切に、多方面からのアドバイスをなさっていて、その誠実なお人柄が伝わってきました。
また、小坂先生とのやりとりで使われた詳細なてんかん症状、精神症状などの記録は、ミトコンドリア病患者の貴重な資料となりえると思いましたので、御本人の許可を得て、今回の配布資料に掲載させていただきました。
その記録は、年齢・自然環境・生活環境・本人の個性等々が様々に絡み合って、不可解な病状を表出しているのだと感じさせます。
会を重ねるごとに思いますが、年齢・病状・予後それぞれが違えど、患者さん一人一人の記録、先生のアドバイス一つ一つが、命を形成する最小単位、ミトコンドリアについての知見となり、それが私達の生活の糧となるのだと実感いたします。
小坂先生からも、「みなさまとお話しして勉強になりました。また頑張ろうという気持ちになりました。」と、大変嬉しいメッセージをいただきました。
今後も、皆さんの声を元に、みどりの会患者会を企画して行きたいと思っております。もし、参加したい企画があればどうぞご連絡ください。

みどりの会zoom患者家族会~小坂先生を囲んで~Ⅱ

 

小坂 仁  先生

 

11月3日の患者家族に先立って、小坂仁先生からメッセージが届きました!!
4年前に膵癌の疑いがあった時の様子を、ミトコンドリア病医療推進機構の機関誌に寄稿したものだそうです。

 

『晩夏のある日に』
自治医科大学小児科学 小坂 仁

いつものように受診した健康診断で、膵臓頭部に腫瘤があり、膵管の拡張がありますと言われた。10月の出来事である。目の前が白くなった。外科系疾患に詳しくはないが、膵臓がんが疑われている。その治療が困難なことは知っている。御迷惑をおかけするため、親しい方々にすぐにご連絡をしたところ、ありがたいことに当日にCTを初めとする検査が組まれることになった。検査まで3時間。術前検査をひととおり済ませ時間が空いた。

日々刹那的に過ごしていた矢先の出来事である。真っ先には両親、家族に申し訳ないとの気持ちが浮かんだが、之ばかりはしょうがない。次に考えたのは、化学療法を受けるべきか断念するべきか、頭が鈍る薬剤は極力さけ、とにかく痛み止めはきちんと使ってもらおう、しかし後輩からの論文の指導が続けられるか、そもそも病棟でWifiはきちんと入るだろうかなど、現実的な悩み事が浮かぶ。小児科病棟への渡り廊下から見える病棟を囲む手入れされた花々と、周囲のからまつ林が今日はひどくキラキラして眩しい。本日の検査のあと、今後の方針が話されるであろう。その時取り乱さないように主治医からの話をきちんと聞けるであろうか。教育病院なので、若い研修医、学生もいるかもしれない。あまりみっともない対応はしたくない。病気は受け入れられないが、覚悟を決めよう。

何が心残りなのだろうか?若い人と取り組んでいるミトコンドリア病治療薬のことが真っ先に頭に浮かんだ。医者になって最初にやった実験は、血液からのPCR, ApaI酵素処理によるMELAS 3993A>G変異の同定だった。筋生検が不必要となる分子生物学の威力を体験し、そこから研究を始めた。その子は、優秀な、小学校の生徒会長。自宅で中心静脈を導入し、お宅にもお邪魔した。それから30年遺伝性難病に関わり、Leigh脳症の患者さん家族に導かれるように再びミトコンドリア病の研究に戻ってきた。いろいろな分野の臨床医や研究者と知り合い、忘れ得ぬ時間を過ごし、創薬の最前線にも関わることができた。しかし”ベンチからベットサイド”の随分手前である、等々考えているうちにCT造影検査。体が熱い。その後に検査結果の説明である。心づもりを整えようとしていたが間に合わないまま、診察室から呼ばれた。気持ちも拍動も乱れている。やはり整理するにはあまりにも時間が少なすぎた。

思いがけず問題ないとの結論がくだされ、点滴も繋がらず普段の診療・研究に戻ることができた。諦めかけたミトコンドリア病の治療薬開発にも戻ることができたが、他の希少難病も含めやるべきことは山積している。早期診断・治療のシステムを作りたい。学会への機内で話題の”君の膵臓を食べたい(略称;キミスイ)”をみた。将来ある若い女の子の願いはあまりにも切ない。しかし大勢の心に大切なものがずっと残る。明日は何が起きるのか、誰もわからない、“いま”を精一杯生きよと、映画のメッセージ。私の膵臓は大丈夫だったようだ。ならば、この瞬間にも新しい希望の薬を望んでいる家族がいる、その声に答えねば。
きもちを共有する医師、研究者、家族と力を合わせてやっていこう。

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過日、オールジャパンミトコンドリア病患者家族会では、小坂先生に本当にお世話になりました。

第2部の、患者家族から寄せられた質問に答えるコーナーでは、お忙しい中ファシリテーターを務めていだき、事前の打ち合わせ段階では念入りに準備を、本番では心のこもった議事進行をしていただきました。
会の終了後も、当日取り上げきれなかった患者様の声に耳を傾け、てんかんでお困りの患者様に、zoomで個別にアドバイスをしてくださいました。

私がブログに書いた、メラスの次男が発症前の高校時代に釣り部所属だった話を読んでくださったのか、ご趣味の釣りの話もしてくださり、とても親近感を覚えました。
先生のお住まいは海なし県の栃木ですが、横浜に住んでおられたときには、城ケ島、江の島で、メジナや、アイナメ、時にカレイ、船でメバル、アジ、タチウオなど釣られておられたようで、その腕もなかなかのものです。我が次男も、私が先生の釣りのお話をすると、とても嬉しそうに聞いています。

ミトコンドリア病患者家族は、温かく寄り添ってくださる先生に救われます。その先生が病と向き合っていたり、辛い境遇を背負っていたりと、私達と同じ立ち位置であることを公にしてくださるということは、とても勇気のいることのように思います。わたしたちが、先生たちとキャッチボールができることも、わたしたちの幸せです。
オールジャパン患者会での先生のお姿も、アポモルフィンの開発も、病を乗り越えてのお仕事だと知ると、先生からのメッセージに、改めて先生の凛とした人となりを感じました。

 

 

みどりの会zoom患者家族会~小坂先生を囲んで~

 

オールジャパン患者家族会 ファシリテータ小坂仁先生

日に日に空が高くなり、秋風がよぎると、ちょっとメランコリックな気分になったりします。

季節の変わり目、気温、気圧の変化に体調管理も難しくなることですね。

そんな折、みんなでちょっと潤えるような、患者家族会の企画を、みどりの会スタッフで、立てています。

 

?11月3日(文化の日)水曜日
13時から15時まで

小坂仁先生を囲んでの患者家族交流会
参加人数:ミトコンドリア病患者家族15名程度.

締め切り10月20日水曜日。

※小坂先生への質問コメントがある方はお書き添えください。

問い合わせ himawarinotubu@gmail.com(みどりの会)

?090-7196-2751(みどりの会 伊藤千恵子)

 

小坂先生について

自治医科大学小児科学教授

「専門;小児神経学、ミトコンドリア病と遺伝子治療研究」

 

9月21日に行われましたオールジャパンミトコンドリア病患者家族会では、患者家族のと専門医との質疑応答のファシリテータを完璧に努めてくださり、常に患者家族の立場に寄り添ってくださいました。

終了後、小坂先生から「手作りなのに非常に念入りに準備されたいい会でしたね」と激励メールを受け取ったときは、ひたすらでした。その後、てんかんでお困りの患者様へのzoom会を、先生の方から提案して下さり、列席させていただいたときには、痙攣やてんかんというわかりにくい症状に対しての疑問が、ゆっくり解けていくようでした。先生のてんかんに対するアドバイスは、皆様とぜひシェアしたいと思い、今回の交流会の運びになりました。

内容?

?てんかんについて その症状や薬について

?アポモルフィンについて

?MA-5について  など

今の所、議題として、先生にお伺いしたい質問を前もってみなさんとご相談して決めていきたいと思っています。個々へのアドバイスが欲しい方は当日のzoom会で直接、質問される形にしたいと考えています。

よろしくおねがいします。