2026年さくらばたけまつり 告知
ミトコンドリア病は、体の細胞の中にある「ミトコンドリア」の働きに異常が起こることで、全身にさまざまな症状が現れる病気です。
見た目では分かりにくいのですが、慢性的な強い疲労感や筋力低下、そして心臓や脳、腎臓など各臓器の不調を抱えることが多く、短時間の外出であっても大きな負担になります。さらに症状はとても複雑で、その時々によって体調が変わるため、日常生活の中でも細やかな配慮や対応が必要になります。
そのため、イベントに参加することは患者にとって決して簡単なことではありません。
私の息子は、2022年に脳梗塞様発作を再々発するまでの約8年間、毎週末のように釣りに出かけていました。体調がおかしくなりながらも、なんとか自分を保ち、ルーティンを守り続けていたのです。それは単に釣りが好きだったからというだけではなく、ひとつのことに集中し、こだわりを持って向き合う息子の強さだったのだと思います。その姿には、今振り返っても本当に感心させられます。
そして釣りと同じくらい、息子は友だちが大好きでした。自分を大切にしてくれる仲間が来てくれること。それがどれほど嬉しかったことかと思います。だからきっと、私が計画するイベントにも、無理をしながらでも参加してくれていたのだと思います。
しかし現在の息子は、失認・失語・全失行という状態にあります。仮に会場まで足を運べたとしても、脳のエネルギーが不足すると興奮状態に陥り、大声を上げてしまったり、発作を引き起こしてしまうことがあります。そのため、ここ数年はイベントへの参加が難しくなりました。
それでも、さくらばたけまつりを続けます。
この病気を、もっと知ってもらいたい。
そして、表には見えないけれど確かにそこにある患者の気持ちや思いを、社会に届けたい。それから大事なことは、自分がずっと「いのちのつぶ」をおどってきたこと。今思えばつぶは「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアは「感覚」をもって舞っている。それを体現したい!!
空を見上げれば、春の桜がやさしく風に揺れています。
その桜の下で、今を生きている命も、
そして空の向こうへ旅立っていった命も、
きっとどこかでつながっているのだと思います。
だから今年も私は、
桜と空に向かって、すべてのミトコンドリアの命へエールを送りながら、さくらばたけまつりを続けていこうと思います。
2004年秦野に引っ越してから山や川で踊らせていただいて参りました。
いつしか、岩田宇一さんの承諾得て、さくらばたけで踊らせてもらうようになり、いろんな方との交流の道が繋がりました。
気ままに集まってやりたいひとがやりたいことをやる
まわりも寝っ転がって見ている雰囲気が始まりでした。
パーカショニスト故佐々木柾さんを囲んで
みんなでぽかぽかヨガ
震災のあとは千葉の被災地の方もお呼びして夜やりました!
幻燈会で 旭市震災委員長ゲジドン南 はしゃぎまくり
池田龍雄さんも梵天で参加してくれ、高藤和尚も経を読み
いろんなさくらばたけまつりを経て
去年は難病トークのあとはみんなでダンス!
浅草雑芸団上島さんは 猫や子供をひきいれるの天才🙆
難病ネットワークのバーベQもおなじみに😋
2026年年4月18日22回目のさくらばたけまつり
の運びになりました。
丹沢の山並み、四十八瀬川のせせらぎ、虫も蝶も鳥も、、、あっちからもこっちからも、、、いのちのつぶいっぱい、、、。
山里の八重桜のもとで春のお祝いをいたしましょう。
歌や踊りや大道芸やお芝居 ・・出演者、観客入り交じり、みんなで囲み、、、
美味しいものに舌鼓。
ミトコンドリア病メラスの息子は、興奮で発作を起こしやすくなり、参加を諦めましたが、自分の分までみんなが楽しんでくれるのを祈ってやまない、、、
どんなことあったって
前向きに歩もう
参加費無料 出入り自由
花粉対策してきてね。
プログラムはまた後日。乞うご期待
2026年みどりの会オンライン茶和会のお知らせ
第10回目のミトコンドリア病公開フォーラムが終了しました!様々な思いが交差していると思います.
春に向かって茶和会をオンライン(zoom)で行います。
日程 2026年 3月6日金曜日 午後1時半から3時まで
患者同士の理解を深めるためにも、ざっくばらんに語り合える時間を継続することが大切だと考えています。患者家族のみの茶和会です。みどりの会のライングループには事前に招待メールを送りますが、入っていない方も参加希望の方は前日までに申込ください。招待メール送り先と簡単なプロフィールをいただけたら招待メールを送ります。
連絡先
2022midorinokai@gmail.com
伊藤千恵子

ミトコンドリア病は、ミトコンドリアの機能が落ちてしまう病なので発症年齢も、経過も、症状もみなさん違い、「患者の今」を把握してゆくことは大変難しいと思います。また、医療や福祉でも、対応が難しく、諸問題の悩みを抱えることが多いのではないかと思います。
茶話会ミーティングは、患者/家族の生の声を聞き合って、分かち合えることもあるのではないかと思い、始めました。
どんなことでも構わないので、ざっくばらんに話し合いしてみませんか?
年末でお忙しい時期ですからご用事のある方も多いかもしれませんが、患者家族のみのミーティング(専門医はいません)ですので、お気軽に参加してみてください。
みどりの会は会員制ではありませんが、日頃の悩みを分かち合えるようにと、ライングループも作っております。ライングループでは随時、茶話会のお知らせをしていますが、ラインに入っていない方でも、ブログを見て、参加してみたい方は、ぜひご参加ください。
末尾に参加申込先を明記しておきますので、ご希望の方のご連絡お待ちしています。
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私達が生きていく上で必要なエネルギーのほとんどは、細胞の中のミトコンドリアで作られています。
ミトコンドリア病は、ミトコンドリアの働きが低下する病気で、症状が様々な臓器に及ぶため、診断治療の困難な病気です。
そして、ミトコンドリア病だからこその生活の悩みがあり、医療や福祉の悩みがあります。
ミトコンドリア病の方の社会を広げるために、私達は何ができるでしょうか。
とりあえず、患者会でできることは患者家族同士の親睦を深めて、悩みに対してお互いに考えてみることではないでしょうか。
どんな悩みでも、一人で悩むのでなく、患者家族の絆を強くしてゆくことが、生活する上での勇気に繋がると思います。
「LINE茶話会」、あるいはzoomによる「茶話会合同ミーティング」
参加してみたい方、どなた様もお気軽にご連絡ください。(どれか一つだけの参加も歓迎します)
連絡先
2022midorinokai@gmail.com
伊藤千恵子
【第10回ミトコンドリア病研究公開フォーラム】報告
2月7日土曜日12時45分~17時すぎまで
ミトコンドリア病に関する情報を流して頂き、
みどりの会も15分間の時間を頂きました。
今年も、会場には出向けず、介護の合間をぬっての参加でしたので、発表も慌てて参加する始末で お聞き苦しい点があったことをお詫び申し上げます。
今は限定ユーチューブで見ることができるので、先生たちのお話を繰り返し聞きながら勉強させていただいています。ミトコンドリアのお話は一般の情報としてたくさん散見することができるようになりましたが、ミトコンドリア病については、やはり奥が深いことを感じながら、拝聴させていただいております。
今回もお話に沿って、スライドを加藤由里子さんにまとめてもらい、当日の発表にはパワーポイントの操作も角田隆二さんにお願いでき大変幸せな連携が組めましたこと心から感謝申し上げます。
「 古賀靖敏先生のアルギニン勉強会」は、みどりの会発足以来の念願の勉強会でした。 60枚にも及ぶスライドを用いての講義は、単元ごとに質疑応答を行い、「エネルギー産生」という視点だけでなく、「血管障害」という新たな切り口でミトコンドリア病をくわしく学ぶことによって、患者の体で何が起こっているのかを理解でき、目に鱗の連続でした。
また、ミトコンドリア病患者すべてが、血管内皮の機能不全により、血管が収縮しやすいという体質をもつことを理解し、メラスだけでなく、リー脳症やマーフ等の患者さんにとってもアルギニン治療が一つの選択肢になり得ることを学びました。
アルギニンの副作用については、高クロール性アシドーシスを起こしやすい体質の方には腎機能の確認が必要であること、連日のアルギニン点滴が招くリスクについても注意喚起がありました。また質問者の中に、症状を詳しく聞くうちにアルギニンではなく、ピルビン酸の使用を勧めることもあり、豊富な臨床経験に基づいたアドバイスは、参加者もそれぞれ沢山の勇気をいただきました。
12月には神経学のスペシャリスト三牧正和先生に、「てんかんなど神経症状と生活の工夫について」を、お話しいただきました。 てんかん発作の際、体のどちら側から症状が始まったか、眼球はどちらを向いていたか。こうした家族による「観察」こそが、焦点発作か全般発作かを判断する重要な情報になり、適切な処方につながることを学びました。生活の中で、てんかんの向き合い方や気をつけることも詳しくお話しくださいました。
「患者家族こそが、その病のスペシャリストになるべきだ」と先生方はおっしゃいました。医師が診察室で見ることのできない日常の変化を私たち患者家族が伝え、医師と信頼関係を築く。その共同作業こそが、ミトコンドリア病診療の鍵であることを痛感いたしました。

「地元の病院で診てもらえない」という悩みは後を絶ちません。「年に数回しか来ないミトコンドリア病患者のために、薬剤を備蓄することは病院の経営上できないと言われている」と医師が説明する基幹病院もあります。地元でかかりつけの病院先を探しても「ミトコンドリア病を診れる医師はどこにもいないのだから、救急搬送される病院があるだけで充分だ」と門前払いされることもあります。
基幹病院こそ希少疾病の患者を安心して受け入れられる体制を整え、全国でミトコンドリア病を診ていただける医療機関が一つでも多く増えることを切に願っています。
ミトコンドリア病の精神症状は、心因性や性格の問題ではなく、脳のエネルギー代謝障害による「器質性精神障害」です。
17歳で発症、25歳再発、現在29歳の我が息子の話をさせてください。
再発前に釣りをしたり、絵を描いたり、イベントも楽しめていたのは、なんとかエネルギーを保てていた時期です。
4年前の再発をきっかけに、エネルギー不足が顕著となりました。去年のエピソードですが、彼の誕生日に、良かれと思って、かつて慕っていた友人を招待すると、「喜び」などの感情刺激も脳の興奮とエネルギー不足を招き、衝動、混乱の末、突然外に飛び出して、大声で転げ回るといった理解できない行動に転化してしまいました。すぐにヘルパーさんと彼を車に入れて、友人を送りがてらのドライブに変更しました。車という個室に収まり、気分を変えたことで、時間がスムーズに流れました。
このような話は茶和会でよく出ますが、家族は、理解されない行動に直面し、強い孤立感を抱えています。
しかし患者は「できなくなった人」ではなく、「守られなければ壊れてしまう脳で、必死に生きている人」です。
ヘルパーさんたちの支えの中で、一時的に興奮しても必ず収まるという体験を積み重ね、「回復」は難しくとも「適応」しようとしています。脳のエネルギーが枯渇しても、彼らの中に「感じる心」は残っています。
「ミトコンドリアとともに生きる」とは、どういうことなのかを探りながら生活する毎日です。
一人一人違う個性のミトコンドリア病患者に寄り添って、代謝異常と脳障害の視点で診てもらえる精神科医がとても大切だと思います。
生活を支える制度についても触れたいと思います。
自宅での重度訪問介護については皆さんも御存知だと思いますが、病院や施設へも派遣要請ができるのをご存知でしょうか?
感染時や家族などが付き添いできないとき、意思疎通がうまくできない患者を一人で入院させるのは不安ではないでしょうか。医療行為を損ねると判断されれば、ベッドの周りに柵を付けて鍵をかける高柵ベッドが使用されることもあります。意思疎通に支援が必要な場合、熟知している支援者が付き添いできる制度は、去年2024年に支援区分4と5の患者まで拡大されました。強い不安や、恐怖などによる混乱(パニック)を防ぐためにも、本人にあった環境や生活習慣を整え、医療環境を安全に保ち、安心して療養生活を送るようにしたいです。こうした制度を周知し、安心して療養できる環境を整えていくことが大切だと思います。
次に、患者家族から寄せられた具体的な要望を二つお伝えします。
一つ目は、治験への配慮です。 ミトコンドリア病には、確立された治療薬がない中で、治験は私たち患者家族にとって、「明日への希望」そのものです。
第Ⅱ相に進まれた方も、参加には至らなかった方も「自分の経験が、誰かの未来につながるのなら」と、願いは皆、同じです。その中で時に、治験の条件や判断について、明確な説明が得られなかったり、生活や心情への配慮が十分に伝わらなかったりすることもあるようです。どうか、患者の心情や生活に寄り添った対話をお願いします。私たちは、先生方と共にゴールを目指す、対等なパートナーでありたいと願っています。
二つ目は、遺伝子診断と心のケアです。近年、遺伝子検査が保険適用となり、これまで専門施設でしか分からなかったミトコンドリア病が、一般の医療機関でも診断される時代になりました。この進歩に、患者・家族は大きな希望を感じています。一方で、遺伝子検査で「ミトコンドリア病」と診断されたものの、主治医の先生がこの疾患に詳しくなく、患者が十分な説明を受けられないまま不安の中に置かれてしまうケースも増えています。患者の多くは、診断後にインターネットで情報を探し、「難病」「進行性」「予後不良」といった言葉に強く心を痛めます。その時、医師から病気の本質や多様性について説明がないと、「自分の将来はどうなるのか」「何も分からない」という思いの中で、孤立した気持ちになってしまいます。遺伝子診断が広がった今だからこそ、一般診療に携わる医師の先生方にも、ミトコンドリア病の基本的な考え方や臨床的な特徴を共有していただけることが、患者の安心と適切な医療につながります。
ミトコンドリア病の理解が医療の現場に広がることを、心より願っています
また、診断の過程で行われる家系調査は、時にご家族の罪悪感や孤立感を深めることもあります。だからこそ、「いつ、どのように遺伝のことを伝えるか」という点も、治療や支援の大切な一部として考えていただけると幸いです。
本日も思いましたが、ミトコンドリア病に深く向き合い、診察・研究を続けてくださる専門医の先生方の熱意は計り知れません。その知恵と経験が、どうか全国各地の医療現場に広がり、届けられることを祈ってやみません。
【第10回ミトコンドリア病研究公開フォーラム】告知
早いもので10回目になるんですね。感慨深いです!!
先日お伝えしましたように、ミトコンドリア学会ではミトコンドリア病だけでなく、若返りやガン、他の神経疾患にも通じる幅広い分野での研究発表をお聞きしましたが、ミトコンドリア病の患者家族に寄り添った研究公開フォーラムをたんたんと続けてくださっているジャンプミット並び関係各団体に感謝いたします。
2025年最後のみどりの会オンライン茶和会のお知らせ
2025年最後のミトコンドリア病患者家族のための茶話会ミーティングを、オンライン開催します。
12月28日日曜日13時から15時まで。(zoomを使用します)
出入り自由、聞くだけでもOK。参加したい方は連絡お待ちしています。またZOOMができるか不安な方も、前もって技術スタッフが対応いたしますのでご連絡ください。
今年は5月に古賀靖敏先生を囲んでのアルギニンの勉強会と12月の三牧正和先生を囲んでのてんかんなど神経症状についての勉強会を行いました。その感想やその後の悩ましい症状についての相談などをし合っても良いと思います。またMA5治験についてのお話などしても良いと思っています。寒くなったので悩ましい症状は続いているかもしれませんのでお疲れ様しましょう。
ミトコンドリア病は、ミトコンドリアの機能が落ちてしまう病なので発症年齢も、経過も、症状もみなさん違い、「患者の今」を把握してゆくことは大変難しいと思います。また、医療や福祉でも、対応が難しく、諸問題の悩みを抱えることが多いのではないかと思います。
茶話会ミーティングは、患者/家族の生の声を聞き合って、分かち合えることもあるのではないかと思い、始めました。
どんなことでも構わないので、ざっくばらんに話し合いしてみませんか?
年末でお忙しい時期ですからご用事のある方も多いかもしれませんが、患者家族のみのミーティング(専門医はいません)ですので、お気軽に参加してみてください。
みどりの会は会員制ではありませんが、日頃の悩みを分かち合えるようにと、ライングループも作っております。ライングループでは随時、茶話会のお知らせをしていますが、ラインに入っていない方でも、ブログを見て、参加してみたい方は、ぜひご参加ください。
末尾に参加申込先を明記しておきますので、ご希望の方のご連絡お待ちしています。
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私達が生きていく上で必要なエネルギーのほとんどは、細胞の中のミトコンドリアで作られています。
ミトコンドリア病は、ミトコンドリアの働きが低下する病気で、症状が様々な臓器に及ぶため、診断治療の困難な病気です。
そして、ミトコンドリア病だからこその生活の悩みがあり、医療や福祉の悩みがあります。
ミトコンドリア病の方の社会を広げるために、私達は何ができるでしょうか。
とりあえず、患者会でできることは患者家族同士の親睦を深めて、悩みに対してお互いに考えてみることではないでしょうか。
どんな悩みでも、一人で悩むのでなく、患者家族の絆を強くしてゆくことが、生活する上での勇気に繋がると思います。
「LINE茶話会」、あるいはzoomによる「茶話会合同ミーティング」
参加してみたい方、どなた様もお気軽にご連絡ください。(どれか一つだけの参加も歓迎します)
連絡先
2022midorinokai@gmail.com
伊藤千恵子
【開催報告】三牧正和先生勉強会:てんかんなどの神経症状と生活の工夫
開催報告! 三牧正和先生勉強会:てんかんなどの神経症状と生活の工夫
ミトコンドリア病患者家族にとって、てんかん発作などの症状は最も心を乱される症状の一つだと思います。自分も何が起きているのかわからない状況、どうなってしまうかわからない症状にどれだけ不安を抱いたか計り知れません。
12月13日、三牧正和先生による勉強会には、その不安を「知る力」に変え、治療のためのアドバイス、生活のQOLを上げるための工夫が込められておりました。
①発作時の動画撮影が、診断においてとても重要であると強調されました。なぜなら、動画には医師が診断を下すための 大切な手がかりが詰まっているからです。
- 発作の左右差: 体のどちら側から症状が始まったか、左右で動きに違いはあるか。
- 目や首の向き: 発作中に眼球や顔がどちらか一方を向いていないか。
こうした細かな観察点は、発作が脳のどの部分から始まっているのか(「焦点発作」か「全般発作」か)を判断する上で、脳波検査と同じくらい、あるいはそれ以上に大切な情報を与えてくれます。
例えば、片腕を伸ばし、顔をそちらに向け、もう片方の腕は弓を引くように曲げる「フェンシング」のような姿勢。このような左右差は、脳の特定の部分から始まった「焦点発作」であることを示す証拠になりうる、というお話でした。
②発作時の応急手当、「してはいけない」こと
- 体を無理に押さえつけない
- 口の中に指や物を入れない
- むやみに動かしたり、刺激したりしない
体を無理に押さえつけても発作は止まりません。むしろ、本人のパニックを助長する可能性もあります。また、「舌を噛むのではないか」と心配して口に物を入れる行為は危険です。舌を噛んでも命にかかわることはまずありませんし、舌を噛むのはほとんどが発作の最初の段階なので、発作に気づいてから対応しても噛むことを防ぐのは困難です。むしろ、口に物をいれると呼吸が妨げられるし、口に入れられた物が喉に詰まり、窒息を引き起こすリスクもあります。
本当にすべきこと
- 衣服を緩め、楽に呼吸ができるようにする。
- 嘔吐に備え、窒息を防ぐために顔を横に向ける。
- 発作の時間を測る。
- 発作の様子(左右差、目の向きなど)を冷静に観察し、可能であれば動画を撮影する。
「仮に発作が5分、10分続いたとしても、その後きちんと元に戻ります。窒息や転倒などの事故さえなければ、後遺症を残すことはありません」。慌てず、安全を確保し、冷静に観察すること。それが、本人にとって最も安全で、かつ後の治療に繋がる最善の対応なのです。
「5分以上続く場合は救急車を検討」それは、5分で脳にダメージが起きるからではなく、「5分を超えると発作が自力で止まりにくくなる傾向がある」ため医療機関での対応を早めに検討した方が良い、という意味です。実際に後遺症のリスクがあるのは、発作が30分以上続いた場合といわれています。5分という数字にパニックにならず、落ち着いて行動するための目安です。
③すべての「てんかん」は同じではない:「焦点発作」と「全般発作」という違い
「てんかん」と一括りにされがちですが、実はその発作には大きく分けて2つのタイプがあり、この違いを理解することが治療の鍵を握ります。
- 焦点発作(部分発作): 脳の特定の領域から異常な電気興奮が始まるタイプの発作です。症状は、興奮が始まった脳の部位によって異なり、体の片側だけが痙攣したり、異常な感覚に襲われたりします。
- 全般発作: 脳の広範囲で一斉に異常な電気興奮が起こるタイプの発作です。多くの場合、最初から意識を失います。全身が痙攣するような激しい症状が見られることもあります
この分類が重要なのは、使う薬が変わってくるためということです。焦点発作に有効な薬が全般発作には効かなかったり、その逆もまた然りです。場合によっては、誤ったタイプの薬を使うことで、効果がないばかりか、症状を悪化させてしまう可能性すらあります。
したがって、医師が発作の様子や動画を重視するのは、この2つのタイプを正確に見極め、最も効果的な薬を選択するためなのです。
④一般的な薬が禁忌薬にもなりうる
てんかん治療において広く使われている薬であるバルプロ酸(商品名:デパケン、セレニカなど)は、多くのてんかん発作に有効ですが、ミトコンドリアの機能を低下させる可能性が指摘されています。とりわけ「POLG1異常症」という特定の遺伝子異常を持つ患者さんにとっては、重篤な肝障害を引き起こすリスクがあるため、使用を避けます。しかし、その他のミトコンドリア病においては、他の薬ではどうしても発作をコントロールできない場合に、リスクを慎重に評価した上でバルプロ酸が使われることもあるということです。
「正確な診断の手がかり」を家族が提供すること。遺伝子レベルの診断に繋がる情報が、こうした危険な薬を避けるための最初の、そして最も重要な一歩です。
⑤ それは「脳卒中様発作」か、それとも「てんかん」か?
ミトコンドリア病メラス(MELAS)の患者さんを悩ませる「脳卒中様発作」。これは、突然の頭痛や視覚異常、麻痺、痙攣などを引き起こす症状です。
この症状が、脳卒中様発作によるものか、てんかん発作なのか、区別が難しいことがありますが、最近は「脳卒中様発作そのものが、実は脳の過剰な興奮状態であり、広い意味でてんかんと同じような病態である」ととらえて治療介入を行うべきだと考えられています。
かつては、この二つを区別して治療することが試みられていましたが、早期から積極的にてんかんの治療を行うことが推奨されるようになっているということです。これは、メラス患者さんの予後を改善する可能性を秘めています。
⑥ 生活の工夫。
寒さ・暑さ対策、紫外線予防のサングラスの使用。
食事もケトン食で良くなった場合もありますが、頑張りすぎず、無理なく、なるべくバランスよく良い脂肪をたくさん取ること。
今回の三牧正和先生のお話をお聞きし、正しい知識を持つこと、客観的に対応することが、未来を照らす光になると感じました。
ミトコンドリア病とてんかんの関係は、私たちが想像するよりもずっと複雑で、奥深いものです。しかし、不安に立ち尽くすのではなく、家族だからこそできることがある、という確かな希望でした。
てんかんとの向き合い方は、決して一つではありません。
複雑に絡み合った症状があるからこそ、色んな視点から本人の状態を見ることも大事だと思いました。
私事ですが、本日私は息子の脳神経の代理受診でした。
今回の三牧先生の勉強会で得た知識を持って、主治医に「右足がぴくんと痙攣するミオクローヌスだけでなく、足がねじれてしまう症状も起きていたこと」を報告できました。
息子は幸いにも、あるてんかんの薬を増量したためか痙攣は止まり、足のねじれもなくなったので歩行が可能になりました。
今回の情報をもとに、主治医との対話を一歩深めてみることも大事だと思いました。その小さな一歩が、未来を照らす確かな光になると思いました。
進行をずっと見守ってくださったみどりの会顧問の田中雅嗣先生も、複雑な脳の中の仕組みをきちんと理解し、洞察していることに驚き、何より三牧先生が一人ひとりの患者様と向き合って、誠実にお応えくださる姿に感動なさっていました。私たちも会の間ずっと一緒に考え、勉強なさっている田中雅嗣先生の姿に癒やされていました(笑)。
参加してくださった皆様、本当に有意義な楽しい勉強会ができましたこと感謝いたします。具体的な質疑応答については大切な個人情報もありますのでこちらには表記できませんことをご了承ください。
最後まで一緒に悩んで、患者家族に寄り添ってアドバイスを下さった三牧先生に感謝いたします。
ありがとうございました。
第24回宇都宮ミトコンドリア学会に参加 報告
このたび、小坂仁先生よりご招待をいただき、2025年11月13日 宇都宮で開催されたミトコンドリア学会に参加し、みどりの会代表としてご挨拶させていただきました。
息子がメラスを発症してから11年。
「ミトコンドリアみどりの会」を立ち上げ、無我夢中で情報を集め、発信し、仲間と語らい、専門医の先生方と勉強会を開き、患者家族の声を届ける——そんな草の根の活動を続けてきました。
今回、この学会で表彰をいただけたことは、夢にも思わないことであり、身に余る光栄です。
同時に、この表彰は私一人のものではなく、医療・介護者の皆さま、患者会の仲間、イベントに関わってくださる表現者やスタッフ、支えてくださる多くの友人たちと 共にいただいた感謝状 だと深く感じています。
途中からではありますが、発表を拝聴いたしました。
内容は、ミトコンドリアを標的とした研究で、ミトコンドリア病に限らず、老化予防、神経疾患、がんなど、多様な疾患に広がるものでした。
会場には、生きる力の源となる知恵が集まっている——
ミトコンドリアは“感じている”。
その気運を強く感じました。
毎年のジャンプミットのフォーラムが、患者に寄り添った研究発表の場であることも、改めて尊いと実感いたしました。
さらに、この学会で生まれた多くの「ミトコンドリアの知恵」が、全国津々浦々の医師、そして介護・支援に関わる方々へ広く伝わり、社会全体でミトコンドリア病への理解が深まる道筋が、どうかこれから整っていってほしいと願わずにはいられません。
学会の最後には、こいのぼりの篠原七海ちゃんご家族、MCM、そしてみどりの会が登壇し、小坂先生から温かいお言葉をいただきました。
私は短い時間ではありましたが、以下の思いをお伝えしました。
みどりの会では、患者さんだけでなく、介護を担うご家族が “ほっとひと息つける場所” として、気軽に立ち寄れるカフェを続けてきました。
病気と向き合うご家族は、心身ともに疲れ切ることも少なくありません。
だからこそ、互いに話し合い、悩みを吐き出し、支え合える場を大切にしてきました。
その活動を続ける中で痛感したのが、
「患者家族に寄り添う医療の大切さ」 です。
近年、遺伝子検査の保険適用が進み、診断を受けられる方が増えています。
しかし、病名がわかった後のフォローが十分に行われないケースは、いまだに少なくありません。
ミトコンドリア病に深く向き合い、研究を続けてくださる専門医の先生方の熱意は計り知れません。
その知恵と経験が、どうか全国各地の医療現場へ届けられますように——
そう願う声は、会場の多くの先生方にも伝わり、深く頷いていただきました。
その後の懇親会でも、30年以上ミトコンドリアの動きのみを研究されている先生、若返りやがんに向けたサプリ研究を続ける研究者の皆さまなど、多くの熱い思いに触れ、若い研究者への継承を大切にする姿勢にも胸を打たれました。
こうした体制を全国で整えていくことこそ、これからの大きな課題であると感じています。
今日の学会で、先生方のお話と研究の歩みに触れ、私は大きな勇気と希望をいただきました。
心より感謝申し上げます。
これからも患者さんとご家族の “小さな声” を大切にしながら、歩みを止めず、共に進んでまいります。
三牧正和先生のてんかんなど神経症状と生活の工夫
🌿オンライン勉強会「QOLを上げるための勉強会 vol.1」
三牧先生を囲んで ~てんかんなど神経症状と生活の工夫~
日時: 2024年12月13日(土)13:30~16:00
会場: Zoom(オンライン開催)
🧠テーマ:ミトコンドリア病と神経症状の関係
ミトコンドリアは、脳や筋肉などがエネルギーを使うときに欠かせない“発電所”のような働きをしています。
そのため、エネルギーを多く必要とする脳や神経の働きが影響を受けやすく、ミトコンドリア病ではてんかんや運動障害、意識障害などの神経症状が現れやすいのです。
脳のエネルギーが不足すると、神経細胞がうまく働けず、信号の伝達が乱れます。
一般的なてんかんは脳の一部が過剰に興奮することで起こりますが、ミトコンドリア病のてんかんは、脳全体のエネルギー不足が背景にあります。
そのため、通常の抗てんかん薬が効きにくい場合があり、またミトコンドリアに負担をかける薬は使えないこともあります。
💡生活の中での工夫と理解の大切さ
ミトコンドリア病は、ストレス・感染・発熱などで症状が悪化しやすく、
体がエネルギーを多く消費することで発作や不随意運動が起きることもあります。
「昨日できたことが今日はできない」
──そんな変化が起こりやすく、周囲に理解されにくいことも大きな負担になります。
今回の勉強会では、三牧先生の講義とアドバイスを通して、
こうした日常生活での悩みを共有しながら、少しでも前向きに過ごせるヒントを見つけていきたいと思います。
💬質問募集について
三牧先生には、皆さんからのご質問にもお答えいただきます。
質問を希望される方は、11月30日(木)までにお送りください。
質問内容は、
-
ミトコンドリア病の型
-
現在の症状や経過観察の状況
-
日常生活で困っていること
などを、なるべく簡潔でわかりやすくお書きください。
📨お申し込み方法
参加を希望される方は、以下の内容をメールでお送りください。
宛先: 2022midorinokai@gmail.com
締め切り: 11月30日(木)
【メール記載内容】
① お名前
② ご住所(都道府県・市町村まで)
③ 簡単な自己紹介(患者様の場合は病名・年齢など)
④ 当日連絡がつく電話番号
⑤ Zoom招待状受け取り用メールアドレス
(パソコンで参加する方はパソコンのアドレス、スマホ参加の方はスマホで受信できるアドレス)
🖥Zoomに不慣れな方へ
Zoomの操作に不安がある方は、メールにその旨をお書き添えください。
当日スムーズにご参加いただけるよう、技術スタッフがサポートいたします。
皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。
一緒に学び、少しでも安心して暮らせるヒントを見つけていきましょう。
10月24日みどりの会茶話会 報告
猛暑から一転して肌寒さが押し寄せた秋の日、オンライン茶話会を開催。
富士山写真家 樋口 河口湖畔にて
🍁秋の風に包まれて
― みどりの会オンライン茶話会 ―
猛暑から一転、ひんやりとした空気が頬を撫でた秋の日。
みどりの会では、恒例のオンライン茶話会を開きました。
この会は、ミトコンドリア病に関わる人たちが、
「心のままに話せる居場所」でありたいという願いから続いています。
話しても、聞くだけでも、どちらでもいい。
画面越しに集うその時間が、ひとりひとりの小さな灯になればと願っています。
今回は、アメリカから日本に移り住んだ女性が参加してくださいました。
2023年、腎臓と膵臓の移植手術を受けてから体調が回復し、
「今は何でも食べられるの」と、柔らかな笑顔で語ってくださいました。
おかげで自由で活発なトークが広がりました。
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自宅点滴を支える訪問医療・訪問看護の体制づくり
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遺伝子検査の重要性と、そこから見える治療の可能性
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糖尿病管理や難聴への向き合い方
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現在進行中の治験「MA5」への関心と期待。
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ミトコンドリア病に伴う精神症状への社会的理解を求める声
それぞれの思いが交わり、励まし合い、
「ひとりじゃない」という安心が、静かに会の中に広がっていきました。
今後の課題として
病の確定診断が迅速に行われること。
その時点で正しい情報が受け取れること。
どこに住んでいても標準治療を受けられること。
それは、患者と家族が安心して未来を描くために欠かせない願いです。
その声を、少しずつでも社会に届けていきたいと思いました。
癒やしの世界は大切です。
岩手の田んぼアート(大谷翔平選手をテーマにした作品)や、
河口湖の富士山を映した写真が紹介されました。
時間が足りず、話し足りなかった方もいらっしゃったと思います。
ごめんなさい。
LINEなどでも交流を続けながら、
次回へとつながる輪が少しずつ広がっています。
そして、12月13日土曜日には三牧正和先生をお招きしての勉強会を予定しています。
皆さんの声を反映しながら、心に残る学びの時間にしていきたいと思います。
岩手県の田んぼアート大谷翔平をテーマにした作品 震災から希望へ 提供横沢
略敬称





























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