私は神奈川県秦野市在住で、ミトコンドリア病メラス3243変異の息子(17歳発症で現在26歳)を持つ母親、伊藤千恵子と申します。
同じ病を持つ患者・家族で集まって、悩みは違っていても、それぞれの思いの丈をぶつけあい、いろんな角度で情報交換したり、病と向き合うために何が必要なのか皆で懇親を深めながら学びあう場を作りたいと思っています。
わが息子は大学受験を前にして突然の発症、急性期は入退院を繰り返しましたが現在は家族が見守り在宅療養中です。4人の子を持つシングルマザーの私は、発症当時は、仕事をしながらわらをもすがる思いで情報収集、病院交渉、看病に明け暮れていました。
日本ミトコンドリア学会患者家族の会ではひまわりで投稿、ブログでは メラスの息子と生き抜く を書いておりますので必要であれば参照ください。
ミトコンドリア病は、希少難病です。病態の多くは多臓器にわたる複雑なもので、発症年齢も病状も多岐にわたるので、日本では患者数やその重症度、生活の質等患者の実態がつかめなかったために新薬の治験が進まず、病を囲む人々の苦労は計り知れません。治療を進める先生、研究者にとっても足枷となり、望む治療を受けることができない患者さんも多いのではないでしょうか。医師と医療、薬剤研究と企業そして国のシステムが患者の声を通じてうまくやり取りできるためには、患者間の意見のやり取り、連携が必要だと思います。
そして安心できる在宅療養。私は本人のストレスのためにも、それから医療の無駄遣いをなくすためにもできるだけ入院せずに在宅で息子をみたいと思っています。我が家の場合患者本人の不安定な病状に対して安心して暮らせる状況を作るのにとても苦労しました。
いろんな角度で助けていただき、やっとこの4月から地域の病院・医師・訪問看護・リハビリが一本化するようになりました。しかし病状が変われば、問題も変わっていくでしょう。そのために何が必要か皆さんの経験を聞いてみたい。それから同じように悩む人がいたら失敗談も含めて自分の経験を伝えたい。患者・家族が地域の中で安心して暮らせるということが一番いのちにやさしいあり方だと思うからです。
我が家は息子が全身麻痺になったときに必要を感じリフォームをしました。それから、運動機能は回復するも脳の高次機能は改善されていない本人とコミュニケーションしてもらい、ミトコンドリア病を理解してもらいたいという思いでカフェを始めました。そんな場ですが,皆さんで集まってミトコンドリア病親睦会を開きたいと思っています。メラスに限らずお話したい方はどなたでも参加ください。どうぞよろしくおねがいします。
1回目のみどりの会は8月6日午後13時から、秦野ひまわりヨガ道場で行います。
是非皆さんで明るい光のさす場作りしていきたいと思っています。よろしくおねがいします。
2017年6月6日 ミトコンドリア病患者・家族親睦会 伊藤千恵子