大竹先生を囲んでの茶話会

 

 

みどりの会親睦会会場に大竹先生をお招きし、ハイブリッド形式で茶話会を行いました。(参加者の一部が、別の場所から「オンラインで」参加する形式です。)
ハイブリッド形式は初の試みでしたが、20名の方にご参加いただきました。
(会場参加者:10名、zoomでの参加者:10名)

当日の流れ

1  大竹先生のお話
遺伝子の異常でどうして病気が起こるのか?ーミトコンドリア病を中心にー

2  皆さんとの質疑応答(ミトコンドリア活性術も)

3  大切な宝物  癒やしのペット画像交流会


まずは大竹先生の今日のお話

まずは、大竹先生から、遺伝子がどのように病気と関わっているのか、分かりやすくレクチャーしていただきました。

遺伝子とはカラダを作るためのデータであり、遺伝子をもとにタンパク質が作られています。
そして、ヒトは約2万個の遺伝子を持っており、ゲノムとはヒトをつくるために必要な遺伝情報すべてのことを言います。

そして、DNAの内、遺伝情報を持っているのはわずか約2%であり、残りの98%はたんぱく質を作りません。
その98%の中には遺伝子の働きを調節する役割を担っている部分もあることは分かっていますが、まだ未知の部分も多いようです。

どの人も99.9%は同じDNA配列を持っており、0.1%が違うだけ。
また、突然変異とは、大昔から受け継いでいる遺伝子のコピーミスのことで、この突然変異(遺伝子の変化)によって、人類が環境に応じた進化を遂げてきたとのことです。

遺伝情報は精子や卵子を介して受け継がれ、遺伝子の変化が原因で起こる病気のことを遺伝病といいます。
遺伝病の中には親からの遺伝したものと、その人の中で起こった突然変異があります。
根本治療である遺伝子治療は、まだ一握りの病気でしか実現していません。
これからのますますの開発が望まれます。

続いて、ミトコンドリア病はなぜ起こるのか、まずはミトコンドリアの役割を説明していただき、遺伝子がどのように関わっているのかお話いただきました。

もともとミトコンドリアは独立性の高い、個性的な存在。

ミトコンドリア病はミトコンドリアにあるミトコンドリアDNAの変化だけでなく
核DNAの変化によっても生じます。
(ミトコンドリアDNA=ミトコンドリアが持つ独自のDNA。母より譲り受ける)
(核DNA=その人の細胞核に含まれるDNA。父母より譲り受ける)

また、ミトコンドリDNAは母系遺伝で伝わりますが、MELAS患者のうち、4分の1は突然変異であり、母親からの遺伝ではないことが分かってきたとのことです。
ミトコンドリア病は母系遺伝だけで起きるものでないことをしっかり把握しておきましょう!!

 

 

この後、実際の診断例のお話がありました・・・・。

 

大竹先生からの現況トピック

1)ミトコンドリア病、及びミトコンドリア病の疑いのある方への遺伝子検査が今年の4月から保険で出来るようになりました。
現在、順天堂大学と調整中で、11月中の実施を目指して検査体制の整備を進めている最中です。今しばらくお待ち下さい!

※全ゲノム遺伝解析については、㈱ジーネックス、今現在は1万円で対応してもらえます

2)アミノレブリン酸の治験について。
今後何らかの形で治験を再開する予定です。

 

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zoom参加者から「会場の雰囲気がZoom参加者にも伝わり、完全Zoom参加型とは一味違っていて良い感じだった。また、患者さんご本人のご参加とご発言をいただけたことが、茶話会の意義に一層の厚みを加えていたように思います。」という感想もいただきました。

大竹先生を囲んで、現場でのみなさんも、zoom参加する皆さんも隔たりがなく、質疑応答のキャッチボールが、新鮮な雰囲気を醸し出しておりました。

改めて、先生を介しての患者家族・関係者の意見交換は貴重であると思いました。
命の在り方を勉強することは、とても大切だと思います。が、医学的な用語での説明は、人生の節々で何度かきいているにも関わらず、難しいですね。
今回もこの壁にぶち当たっていますが、これからも何度も壁にぶち当たりながら、少しずつ理解を深めてゆきたいと思いました。

今回は遺伝カウンセラー加藤由里子さんに、娘愛子ちゃんが見守る中、大竹先生とのレクチャーのナビゲーターをお願いし、まとめについてもご意見いただきましたこと感謝いたします。

伊藤千恵子

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参加者下山さんからのコメント。

今回の茶話会で改めて確認できたことが2つあります。

●代謝の異常で発症する病気の「症状を軽減させるための医薬品」 の中には、 ミトコンドリア病を悪化させる成分を基本とするものもある、 ということ。

たとえば、Ⅱ型糖尿病薬の第一選択薬である「ビグアナイド系」 のメトホルン(=メトグルコ、グリコラン)は、 60年以上の実績がある糖尿病薬ですが、 ミトコンドリア電子伝達系Ⅰを阻害する仕組みを利用した薬です。 非常に注意を要する医薬品の一つだと思います。

●ワクチンには防腐剤などの「添加物」 が含まれているという学び。

その添加物の代表が「メチロサール」(水銀)という成分で、“ 防腐剤”として添加されているようです。

伊藤千恵子さんの情報によると、水銀無添加の「メチロサール・ フリー」のインフルエンザワクチンが選択可能とのこと。

朗報でした。

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加藤由里子さん講演 遺伝のはなし 告知

期日が迫ってしまいました!

おすすめの講座です!!

事あるごとに、遺伝や遺伝子のはなしはきいてはいますが何度きいても難しい!!

医学的にいのちを語ることを、もっと簡単にきいてみたいと思いませんか?そんな方には是非加藤由里子さんの遺伝のお話をおすすめします。

 


アルギニン治療の普及と定着を願って。

 

 

ミトコンドリア病において、アルギニンの使用が保険で認められました。

ここからは、

ミトコンドリア病におけるアルギニン治療の有効性を、より多くの医療関係者に認めてもらい、
全国どこの病院でも、
標準治療の一つとして、
施術されるようになることを願って、
周知啓発活動を続けていきたいと思います。

そのことがミトコンドリア病の理解につながっていくことであると思います。

ミトコンドリアみどりの会
伊藤千恵子

 

 

速報! アルギニン治療が支払基金で承認されました!

古賀靖敏先生より嬉しい情報が入りました。

令和4年9月26日、社会保険診療報酬支払基金から、審査情報提供事例の新規事例の追加がありました。

つまり、支払基金が、公にミトコンドリア病に対するアルギニン治療の内服治療およびMELAS急性期の静注療法を認めてくれたことになります。』

とのことです。

くわしい情報は 下記のリンクからご覧になれます。
事例番号は「377」と「378」です。

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/teikyojirei/new_jirei/index.files/040926_27_ika.pdf

取り急ぎお知らせ致します。

\(^o^)/
伊藤千恵子

 

 

 

 

大竹明先生を囲んでの茶話会

秋ですね。

虫の音も、天高く飛ぶ鳥も、物寂しい気分を引き起こす秋。

大竹先生の温かいトークで、潤うような茶話会をしてみたいです。

ご専門のゲノム遺伝学についての他に、ミトコンドリアを活性化させる生活術についてもお話をお聞きしていきたいと思います。

 

 

お楽しみに!!

緑のライトアップ

 

世界ミトコンドリア病啓発週間は毎年9月の第3週です。

Light Up for Mitoは、International Mito Patients(IMP) が主催するグローバルキャンペーン で、ミトコンドリア病(mito)の意識を高めるためにランドマークを緑色で照らします。

 

去年は横浜市立開港記念会館のライトアップが叶いました。

去年に引き続き、MCM世話人の山田さんのご尽力により、9月22日(木)~26日(月)に緑のライトアップが行われるということです。

場所は、横浜臨港パークの「女神橋」
(昨年の横浜市開港記念館は残念ながら改装中で利用できませんでした)
臨港パークの国際交流ゾーンからハンマーヘッド、赤レンガ倉庫、山下公園方面につながる「女神橋」です。

 

希望の架け橋がライトアップされることをとても嬉しく思います。

素敵な散歩道のようです。お散歩できたら、秋の良き日、良い思い出になると思います。

 

パシフィコ横浜のホームページに情報が掲載されています。
https://www.pacifico.co.jp/pacifico/press/news/tabid/342/Default.aspx?itemid=1097&dispmid=925

オンライン難病相談の講演会のお知らせ

 

かながわ難病相談・支援センターから『オンライン講演会のお知らせが届きましたので皆さんにお伝えします。

ホームページにもありますが、難病と診断された方・ご家族に寄り添いサポートするとともに難病に携わる医療、介護、障害福祉関係者への情報提供をしているという公共施設があり、各地域にあり、相談内容もいろいろに応じてくれることは本当にありがたいことであると思います。

 

「“難病” 日々の悩みや困りごと 伝えてみましょう!-ともに考え・歩む、相談支援の現場から一」

というテーマです。

時として、場合として、人に自分の気持ちを伝えることはとても難しいことです。客観的なお話が必要なときもあると思います。

私の場合は、土日が介護べったりですので、平日のオンラインはありがたいです。早速申し込みしてみました。

みどりの会ミトコンドリア病喋り場 茶話会について

 

 

 

●ミトコンドリア病の病院探しで困っている方はいらっしゃいませんか?

●診療情報提供がうまくいかず、病院同士での連携、院内での他の科とのやり取りで四苦八苦しておられる方はいらっしゃいませんか?

●ミトコンドリア病の精神症状の複雑さに困っておられる方はいらっしゃいませんか?

悶々としながら自分も歩んできたこの8年。たった8年ですが、患者の皆様の声を聞きながら、勇気をもらって今日まで過ごしてまいりました。

そんな悩みを少しづつ吐露しあい、ミトコンドリア病の問題点をもう少し明確にしながら、「今ひろめたいこと」の要望書を書きあげていきたいと思っています。

小さな茶話会ですが、もし参加したい方がいらっしゃいましたら、どなた様もお気軽に申し込んでみてください。

5名まで。

次回zoom会は・・・
「第2回 みどりの会ミトコンドリア病喋り場」(zoomでの開催)
9月26日(月曜日)13時から一時間半程度。

テーマ「成人の精神障害について」

 

連絡先 みどりの会 チーム祈る地球くん
2022midorinokai@gmail.com(みどりの会公式アドレス)
090-7196-2751(伊藤千恵子)

 

日進月歩のミトコンドリア病研究に期待。

難病克服に向けて、世界中で日夜研究が進められています。

私たちはそのことに勇気をもらい、毎日、刻々と変わる患者の病状に寄り添いながら、生活を重ねています。

ミトコンドリア病の研究者である村山圭先生から、先日送られてきたドイツミュンヘンでの会議のお写真とコメントです。


 

『ミトコンドリア病の診断・治療、その先にある共生・克服には、国際連携(知恵の集約)が必須であることを再認識しました。コロナ禍での3年ぶりの再会でしたが、直接会って話をすることの重要性もお互い共有しました。
また年明けのフォーラムでお会いしましょう!』