IMP(International Mito Patients)というミトコンドリア病の国際組織は、国境を超え、患者のサポートや資金集めなどを活発に行っている組織です。
この組織が、ミトコンドリア病週間に世界の様々な場所をみどり色にライトアップすることで、ミトコンドリア病の周知啓発運動を推進しようとしています。
オーストラリアのミトコンドリア病患者組織「Mito Foundation」のフレザー佳奈さんの呼びかけも有り、MCMの世話人山田源太郎さんが横浜市に掛け合い、横浜市開港記念会館を、
9月24日から27日までライトアップする運びとなりました。
山田さんが一生懸命に働きかけたライトアップも、素晴らしいつながりになりました。
みどりの会zoom室は、山積みの残務整理もそこそこに、やや不安でしたがメラスの息子龍を連れて、ライトアップの光景を見に横浜開港記念会館まででかけました。
龍の誕生日間近。発症から8年目。25歳の記念すべきライトアップ。騒音や人混みも不安です。
開港記念会館は、海の近くなので開放感もありそう?という予想に反して、横浜の中心地。車が四方から飛び交う交差点の一角でした。
龍は去年から精神症状が悪化していて、新しく馴染みのない環境に対して、ひどく緊張するようになりました。
自分がどう見られているのか。
慣れない場所で、車の騒音も、人混みも大の苦手。
案の定、不穏になって路上で寝転び、頑なに移動を拒否する龍と、その龍を移動させようとする母は、警官からの尋問にあいました。
焦りまくりましたが、おまわりさんに、「開港記念会館がミトコンドリア病の周知理解のため、ライトアップされ、皆で記念して集まったんです」と、咄嗟に出た言葉が周知啓発できたか?血迷った親子をかばうように、遠路足をお運びくださった後藤先生と村山先生も、「専門医も一緒ですから大丈夫」とお話くださいました。
おまわりさんからは「勉強不足で申し訳ない」と言っていただき、「撮影させてもらいます」と、さらにライトアップの前にならぶミトコンドリア病関係者たちの素敵な写真を撮っていただきました。
それから、皆さん、三々五々別れたのですが、残って私達親子を見守る山田さん。じっと龍の話に耳を傾けてくれるその眼差しに、吸い寄せられるように龍は山田さんに近づきました。(正気な目でゆっくり起き上がり、足元もしっかりと。)
「龍と同じミトコンドリア病の仲間だね。ひとりじゃない。友達。」
龍と山田さんは自然に握手を交わし見つめ合いました。
しばらく静寂の中、ライトアップを前に繋がったミトコンドリア病の友情に、私も龍の弟も感激で時間が止まりました。緊張感が一気に流れを豊かにし、温かい灯火が私達の周りを包みました。
改めて、病は辛い。だけど必ずそこには希望の道が繋がれる。
先生や患者家族みなさまにに助けられるーそう思いながら、私達にとっても大事な意味を持つライトアップ記念日でした。
You’ll Never Walk Alone!(村山先生から送られた言葉)
※写真は、2人の専門医、後藤先生と村山先生。村山先生の奥さんとお子さん2人。その周りに、患者会のみなさんも並びました。(寝転んでいるのが、龍です^^;)