生活の質を上げるためのカンファレンス

 

 

3月吉日に、二回に分けてのケアカンファレンスが我が家で行われました。

母に向けてと、次男ミトコンドリア病メラスの龍に向けてのカンファレンスです。

ケアカンファレンスは、医療や福祉の現場でよりよい治療や介護を提供するために、関係者が集まり、情報の共有やチームメンバーの認識のすり合わせなどを行ってくれるものです。

93歳の母は今年に入り、右足の裏の傷からバイキンが入った(蜂窩織炎)の疑いの菌血症で入院、退院するとまもなく、左大腿骨転子部骨折で観血的整復固定術という手術をしていもらいました。

龍は、筋力の衰えもあり、様々な内臓の問題に加え、失認失語失行と脳の病巣の問題もあり、介護に手間がかかります。

2人の介護を、1人で見守る自分も心臓にやや不安なこともあるということで

 

まず、母のためのケアカンファレンスが4年近く母を見守ってくれている相談員を中心に行われました。

母の生活介護が整い、朝からヘルパーさん、訪問看護のケアから始まり、今はリハビリも行えるほど体力が戻ってきました。(龍より食いしん坊)

母は今は寝たきりですので、褥瘡処置はベテランの看護師に任せられても、食後の服薬介助、口腔ケア、おむつ交換や、が、龍のトイレ介助や服薬介助、口腔ケアと重なるとほとんどパニック状態になります!そんなときに介護者がいてくれると、涙がでるほど助かります。ほんのちょっとした時間なのですが、スムーズな流れがどれだけ生活のストレスを減らせるか、こんな状況にならないと本当にわからないのですが、看護・介護の皆様は「そのために私達がいるんですよ」と笑顔で返してくれます。

母のために、一日に数回入る介護、ヘルパーさんも次男がお風呂場で不穏になれば助けてもらったりしたこともありました。

93の母、26歳の息子、それぞれの精神性や性格があるので、そのことにも付き合っていると、段取りではいかないこともあったりして、力を抜いて、むきあってあげて~と何処かでささやく声にドキッとします。

次に8年間龍の見守りをしてくださった看護士さんがカンファレンスを開いてくれました。

参加者;市の障害福祉課、秦野市地域生活支援センター、生活介護(通所)2箇所の施設の方、介護士、看護士 母の相談員。(後日 保健所の方の聞き取りもあります)

まず、ミトコンドリア病の病状についての話から始まりました。龍は、今現在、5つの病院にかかっています。神経内科、精神科、消化器内科、内科全般をそれぞれで診てもらい、情報を提供してもらっています、カンファレンス主催の看護士は、主治医の話、精神科医のはなしも前もってお聞きしてくださって、その場でみなさんに龍の状態をお話くださりました。ミトコンドリアが、体のすべての細胞のなかに存在し、ミトコンドリアの異変がどの臓器に現れるかによって病状が変わるので、龍の介護も大変難しいのですが、とにかく発作を起こさないように見守りながら、疲れたら休み、生活の向上を図りながら、移動支援や入浴介助などの新しい介護サービスを市の障害福祉課の方の制度上の問題も見極めながら手厚いサポートが整っていくことはとても嬉しいことです。

本人の性格や病状も絡めながら1時間たっぷり熱意ある意見交換がなされました。通所居宅介護、訪問介護、短期入所を利用することで本人、家族が疲れが溜まらないペースで、好きなこと、やりたいこと、興味があることが続けられる生活をおくれるるようににどのようなサービス提供ができるかを話し合って下さり、皆さんの活発な意見交換は、今後の不安を抱えた私に、たくさんのエールを送っていただけている気がして嬉しくなりました。

一番不安だった、深夜の緊急対応にも応じてもらえる場所が2箇所、会議で決まると、自分の体の中に優しい風が流れていくように深い呼吸で肩の荷が下りるようでした。

会議翌日に通所の施設長に「なにがほんとうにそのひとに必要なことなのかをみんなで真剣に考える会議に参加できてよかったわ」と言われ、改めて感謝の念にしたりました。

 

 

ひとり親の自分が毎日仕事で明け暮れていたからか?龍は昔から学校が好きで、友達大好きでしたので、通所に通うことを望み、家でのんびりするより、通所で友達と食事をしたりお散歩したりすることが大好きです。通所も集団活動の場を多く持つところと、一対一対応で、のんびり過ごさせてもらえるところがあります。また、自宅でのお風呂介助に新たに海好きの若者が介助に入ってくれたり、土日の移動支援もあり、メラスの不安定な体調の中でも、生活の中での楽しみを見つけられることはとてもありがたいことです。

体のケアと本人の心的なケアが微妙に重なっている介護・・

いろんな患者に対応して貰える機会は本当に貴重であると思いました。

『ミトコンドリア 疾患治療の新時代』

左:しんかい6500佐藤孝子(おたか)船長
2017年ひまわりイベントにて

 

深海についての楽しい話をいっぱいしてくださるNPO法人「チームクジラ号」。そのクジラ号の船長である佐藤孝子氏から、龍くんの未来は明るいぞ!と嬉しい情報をいただきました。
ミトコンドリアと関連する病気の研究が、現在驚異的な速度で進展している、と科学雑誌の情報です。

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3月17日に発行予定の
実験医学増刊号『ミトコンドリア 疾患治療の新時代』をご紹介します.

近年、最新技術による膨大な基礎データの蓄積と、臨床現場でのゲノム解析の
普及等により、ミトコンドリアや、その異常による疾患の研究が大いに加速し
ています。治療・創薬の実現に挑戦中の研究が増加し、まさに「新時代」に入
ったと言っても過言ではない状況です。

そのようななか、本書はマイトファジーをはじめとする「ミトコンドリア品質
管理機構」の最新知見から、ミトコンドリアの異常を診断・治療する研究の
最前線まで幅広く紹介し、ミトコンドリア関連疾患の克服をめざすあらゆる知
を結集した1冊となっています。

表紙には、超解像顕微鏡や深層学習といった先端技術により得られたミトコンド
リアの画像を掲載しています。教科書とは大きく異なるその姿は必見です!

https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758104098/10.html

 

?内容と購入の仕方

ミトコンドリア 疾患治療の新時代
オルガネラ動態を紐解き、異常ミトコンドリアの標的分子を狙う!

  • 柳茂、三牧正和/編
    2023年03月17日発行
    B5判
    245ページ
    ISBN 978-4-7581-0409-8
    定価:6,160円(本体5,600円+税)
    在庫:あり

2019年に発行した実験医学増刊『ミトコンドリアと疾患・老化』はお陰様でご好評をいただいた。それから4年足らずで今回のアップデート版が企画された背景には、ミトコンドリア研究の飛躍的な発展とさまざまな疾患研究分野への拡がりがある。特筆すべきことは,超解像技術やメタボロミクスなどの解析技術の高度化や新たな解析ツールの登場によって、ミトコンドリア生物学に関する膨大な基礎データが集積し、さらに各疾患研究へと波及したことにより、疾患制御に向けての研究開発が現実化したことである。。

柳 茂(学習院大学理学部生命科学科)

最新解析技術による膨大な基礎データの集積と,臨床でのゲノム解析普及の相乗効果により飛躍的な進展を見せるミトコンドリア研究.解明が進む品質管理機構をターゲットに,疾患治療へ挑む研究最前線を紹介!

目次

序文【三牧正和】

概論 ミトコンドリア学の進歩 ―基礎研究から疾患制御へ【柳 茂】

第1章 基礎研究の進展

1.ミトコンドリアの膜とDNAのダイナミクスとその制御機構【市川 葵,石原孝也,石原直忠】
2.ミトコンドリアを介したリン脂質輸送・代謝制御【宮田 暖】
3.ミトコンドリアタンパク質の輸送機構【遠藤斗志也,竹田弘法,荒磯裕平】
4.前駆体ミトコンドリアタンパク質の品質管理機構【井澤俊明】
5.マイトファジーの分子機構【神吉智丈】
6.Parkin から考察するマイトファジー測定系の現状と問題点【松田憲之】
7.パーキンソン病原因遺伝子産物Parkinの光と影【椎葉一心,伊藤直樹,柳 茂】
8.ゴルジ体膜を用いた新たなミトコンドリア分解機構【清水重臣】
9.生体内環境調節因子によるミトコンドリア恒常性維持機構【伊東 健,葛西秋宅】

第2章 各種疾患・病態とのかかわり

Ⅰ.ミトコンドリア病

1.ミトコンドリア病の遺伝子診断と病態解析【杉山洋平,八塚由紀子,村山 圭,岡﨑康司】
2.ミトコンドリアゲノム変異のマウス逆遺伝学の展開【谷 春菜,中田和人】
3.iPS 細胞を用いたミトコンドリア病の病態解明 ―ミトコンドリア病の発症機序の解明と創薬開発【徳山剛士,魚崎英毅】
4.ミトコンドリアRNA 修飾異常による疾患と治療【鈴木 勉,友田愛奈,鈴木健夫,長尾翌手可】

Ⅱ.ミトコンドリアによる生体恒常性の維持

5.ミトコンドリア翻訳機構とその破綻による疾患【八木美佳子,内海 健】
6.心不全におけるミトコンドリア品質管理異常と心筋修復戦略【西田基宏,有吉航平,湯 肖康】
7.ミトコンドリアフェリチンによるマイトファジー駆動 ―機能障害ミトコンドリアの駆除と肝細胞における発がん抑制【田中 敦】
8.炎症制御におけるミトコンドリアの新規機能の解明【安川 開,小柴琢己】

Ⅲ.ミトコンドリアと関連疾患

9.ミトコンドリア機能恒常性維持の変容と加齢関連疾患【門松 毅,尾池雄一】
10.ミトコンドリア異常による骨髄異形成症候群発症機構【林 嘉宏,原田浩徳】
11.ミトコンドリアをターゲットとしたパーキンソン病の治療戦略【佐藤栄人】
12.ミトコンドリア遺伝子異常と難聴【山岨達也】

第3章 ミトコンドリアを標的とした治療・創薬

1.アポモルフィンのLeigh脳症に対する治療【小坂 仁,宮内彰彦】
2.変異型ミトコンドリアDNA 標的薬剤によるミトコンドリア病治療【永瀬浩喜】
3.ミトコンドリア標的型DDSを基盤とした疾患制御 ―MITO-Porterを用いたミトコンドリア関連疾患治療戦略の検証【山田勇磨,原島秀吉】
4.ミトコンドリアDNA 置換によるミトコンドリア病治療法の開発【五條理志】
5.生殖補助技術を用いた受精胚でのミトコンドリア病の根本治療戦略と展望【葉山智工】
6.シトクロムcオキシダーゼに保存されたアロステリック部位を利用した抗菌剤の開発 ―病原菌特異的な新規抗菌薬の合理的創出を目指して【西田優也,新谷泰範】
7.ヘム生合成初期中間体5-アミノレブリン酸(5-ALA)の抗感染症作用 ―マラリアと新型コロナウイルスについて【北 潔,今村恭子】

第4章 ミトコンドリアの最新解析ツールと診断技術の開発

1.ミトコンドリアtRNA 修飾の機能解析と測定技術の開発 ―ミトコンドリア病診断への応用に向けて【魏 范研】
2.電子顕微鏡ボリュームイメージングによるミトコンドリアの3次元微細構造解析【大野伸彦】
3.深層学習を用いたミトコンドリア構造の超高効率的解析法【菅 翔吾,河合宏紀,平林祐介】
4.超解像蛍光顕微鏡によるミトコンドリア膜動態観察【多喜正泰】
5.ミトコンドリア研究のためのリピドミクス ―実践への手引きと展望【龍田高志】

 

購入方法・送料について

本書は全国の羊土社取扱書店にてご購入いただけます.店頭にて見当たらない場合は,下記情報を書店にお伝え下さい.

  • 【本書名】実験医学増刊:ミトコンドリア 疾患治療の新時代〜オルガネラ動態を紐解き異常ミトコンドリアの標的分子を狙う!
  • 【出版社名】羊土社

 

2023年4月22日土曜日  さくらばたけ祭り  お誘い

 

?2023年年4月22日  15回目のさくらばたけまつり

 

啓蟄過ぎて、冬眠していた虫たちも、草花の根っこも地表に現れ、春の匂いにうごめいている。

秦野の八重桜も蕾が膨らんで  春の宴を待っています。

2004年秦野に引っ越してから山や川で踊らせていただいて参りました。

いつしか、さくらばたけで踊らせてもらうようになり、いろんな方との交流の道が繋がりました。

2023年年4月22日15回目のさくらばたけまつり
の運びになりました。

丹沢の山並み、四十八瀬川のせせらぎ、虫も蝶も鳥も、、、あっちからもこっちからも、、、いのちのつぶいっぱい、、、。
山里の八重桜のもとで春のお祝いをいたしましょう。

歌や踊りや大道芸やお芝居・・・みんなで囲み
美味しいものに舌鼓。

参加費無料 出入り自由
花粉対策してきてね。

 

出店、出演者中!

再びタイムテーブルなどのお知らせをさせていただきますね!!

 

「ミトコンドリア病の克服を目指して、マイトファジーの研究を進めたい!」

このような情報を入手いたしました。

クラウドファンディング  レディーフォーというサイトからです。

 

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 「マイトファジー」を誘導する薬剤や技術の開発
大学院医歯学総合研究科機能制御学分野 神吉智丈教授が500万円を目標にクラウドファンディングを開始します

日頃より本学へのご理解と多大なるご支援をいただきまして誠にありがとうございます。

本学は、業務提携を締結している、国内最大級のクラウドファンディングサービス「READYFOR※」を運営するREADYFOR株式会社と共同で、以下のクラウドファンディングプロジェクトを2月16日(木)に公開いたしました。

 

クラウドファンディング開始:ミトコンドリア病の克服を目指して、マイトファジーの研究を進めたい!

細胞内の「エネルギー工場」として重要なミトコンドリア。
しかしながら、劣化したミトコンドリアが増えすぎると、さまざまな身体機能の低下や病気の発症に至ります。その代表がミトコンドリア病です。これまで、多くの医師・研究者がミトコンドリアの機能の回復を目指して研究をおこない、一定の成果を挙げてきましたが、いまだにミトコンドリア病の克服には至っていません。
私たちは、ミトコンドリア病の治療を目指し、劣化したミトコンドリアを分解するしくみマイトファジーに着目して研究を進めています。
本研究では、私たちの持つマイトファジーに関する知見と技術を駆使して、マイトファジーを誘導する方法を開発し、ミトコンドリア病の治療へと歩みを進めます。

クラウドファンディングプロジェクト概要

  • タイトル「ミトコンドリア病の克服を目指して、マイトファジーの研究を進めたい!」
  • URL:https://readyfor.jp/projects/mitophagy/
  • 実施責任者:神吉智丈 教授(大学院医歯学総合研究科 機能制御学分野)
  • 目標金額:500万円
  • 募集期間:2023年2月16日(木)~4月14日(金)
  • 資金使途:研究に用いる試薬及び消耗品等の購入費用
  • 形式:寄付金控除型 / All or Nothing形式
    ※All or Nothing形式は、期間内に集まった寄付総額が目標金額に到達した場合にのみ、実行者が寄付金を受け取れる仕組みです。

※READYFOR株式会社とは
「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」をビジョンに日本初・国内最大級のクラウドファンディング事業、寄付・補助金マッチング事業を運営しています。2011年3月のクラウドファンディングサービス開始から約2万件のプロジェクトを掲載し、120万人以上から270億円以上の資金を集め、国内最大級のクラウドファンディングサービスとして、中学生から80代の方まで幅広い方々の夢への一歩をサポートしています(2022年10月時点)。

関連リンク

新潟大学クラウドファンディング特設サイト

本件に関する問い合わせ先

サポーター連携推進室
電話 025-262-6010
E-mail kikinjimu@adm.niigata-u.ac.jp

第7回ミトコンドリア病患者公開フォーラム 報告

ずいぶん投稿が遅れてすみません。

フォーラムは今年もいろいろな角度での発表があり、

本当に幅広く色んな角度からのお話で、難しいお話もありましたが、一丸となってミトコンドリア病に立ち向かうパワーを感じるとともに、研究者・臨床医の先生たちの素晴らしいネットワークに心が熱くなります。

 

みどりの会スタッフ遺伝カウンセラーの加藤由里子さんの手厚いパワーポイントは、夜を徹しての作業となり、みどりの会の活動を振り返り、今必要なことの再確認を行う意味で、必要不可欠な作業となりました。

 

感謝も込めて発表を振り返ります。

 

 
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第7回ミトコンドリア病研究公開フォーラムご案内

 

2023年1月2日追記しました

今年もミトコンドリア病の専門医・研究者・医療関係者による公開フォーラムが開催されます。
我々患者家族にとって、新しい知見を得るチャンスです。
zoomで一般に公開されますので、誰でも視聴できます。
是非ご参加ください!

伊藤千恵子

 

2023-01-02追記

参加申し込み方法が発表になりました。

mitoforum2016@gmail.comにメールでお申し込みください。
事前登録:2023年1月26日まで
今回はWeb開催となります。参加の方法は、申し込みいただいた皆様に、後日メールにてお知らせします。

とのことです。

第3回目龍くんのお家劇場 お誘い

前回のお家劇場の様子
下の写真は舞踏で遊ぼう!4年ほど前の写真。
ミトコンドリア病メラスの息子は、17歳発症現在26歳です。脳梗塞様発作を何度もおこし、コミュニケーション不能といわれていますが、17歳まで普通に生活していた記憶があるので、この自分を受け入れることが難しく、精神症状は悪化の一途。しかし、受け入れられる場に対しての反応もピカ一。道行さんたちの作る、自由は表現の場に入ると、皮膚という感覚受容器がセンサーを働かせ、コミュニケーションをする喜びを味わえます。
あるがまま
なすがまま
全てを受け入れる表現の場
?Xmas間近ですね!
歌っても、踊っても、演奏しても良いですよ。
もちろんギャラリーでも構いません。
出入り自由ですから、どなた様もお気軽に?
どなた様も参加したかったら、自由に入ってみてください♥️簡単な自己紹介もお書き添えの上招待メール送り先教えてくださいね。
申込先himawarinotubu@gmail.com(伊藤千恵子)
@加藤道行からのコメント
舞踏家 ゆふがほ きららのさんの息子さんの龍くんのおうち劇場第三回目を12月18日日曜日14時ーに行います。前回同様にzoomにてご参加いただけます。認知症の方の緩やかなコニュニティーつくりとして始まったおうち劇場は、ミトコンドリア病という難病の龍君と出会い病を抱える中でもいのちの輝きが舞踏を通じて立ち上がる稀有な時空の場と広がってきました。
参加してみたいと思う方は、 加藤 道行かゆうがほきららさんのメッセンジャーにご連絡ください。
前回の様子です。

ひまわりつぶカフェメニュー

 

夏つばき(ひめしゃら)
デトックスカレー
紅葉釜飯

 

ヘルシーランチ

 

塩麹、麻炭、MCTオイルドレッシング

いろいろ工夫してミトコンドリアアップに繋がるようなランチを提供しています。

 

 

月曜日  11時半から3時半まで

 

金曜日  11時半から3時半まで

 

ミトコンドリア病の方の相談にも応じています。

カフェメニューは、デトックスカレー

釜めし

おまかせヘルシーランチ

お飲み物付きで1500円で、提供しています。

 

ミトコンドリア病喋り場・茶話会

photo by 樋口淳雄

 

私達が生きていく上で必要なエネルギーは、細胞の中のミトコンドリアで絶えず作られています。ミトコンドリア病は、ミトコンドリアの働きが低下するので、症状が様々で実態がつかみにくい難病です。

体のしんどさと精神的なしんどさと複雑に絡まっていると思います。

もし、お一人で悩まれている方がいらっしゃったら、気を使わずにお話ができる仲間とzoomによる茶話会に入ってみませんか?

悩みは違えど気持ちは通じ合えたり、小さなことでもミトコンドリアにとって良い知恵をシェアできるものと思い、みどりの会では小さな茶話会を、ぼちぼち行っています。

?幼児発症の患者を囲んでの茶話会

?成人発症を囲んでの茶話会

5名程度の小さな茶話会ですが、もし参加したい方がいらっしゃいましたら、どなた様もお気軽に申し込んでみてください。都度、都合をつけて行いたいと思っています。時間的には一時間半です。

 

?幼児発症の患者を囲んでの茶話会

2回めを12月6日火曜日13時から予定しています。

?成人発症を囲んでの茶話会

4回目ですが、次回は11月中の月曜日13時から行う予定です。

 

連絡先 みどりの会 チーム祈る地球くん
2022midorinokai@gmail.com(みどりの会公式アドレス)
090-7196-2751(伊藤千恵子)

 

表現と病についての考察

 

メラス26歳の息子の話になります。

今年1月に新たに脳梗塞様発作を起こし、左側頭葉と後頭葉のダメージが酷く、8年前に連発した脳梗塞様発作のダメージと合わせて脳の萎縮が進み、ほぼ回復の見込みはないと言われている。

失認・失語・失行、視覚・聴覚障碍、筋力低下、易疲労、高次脳機能障碍、認知低下、ミトコンドリア病からくる精神障碍、といろいろ並んで、主治医からコミュニケーション不能と言われる。

色々並んではいるけど、感覚はしっかり残っているので、ジェスチャーや表情で快不快の表現や行動援助はできるし、生活のリズムは人一倍守ってくれている。

リハビリを通じて、できることが増えてきている。
ただし喪失感からだろう、たまに鬱症状を起こし、その先の拒否などには手を焼くことが多い。

ここひと月、喋りもぐっと減り、失行からか動きも鈍くなり、寝ていることが多くなり、食事も口に入れても吐き出したりすることがある。

胃瘻を使うのは嫌がり、うつ伏せになってしまったり、穴を塞いでしまうことがある。
固形物が嫌かと思い柔らかいものに変えてみても、歯固めクッキーみたいなものを食べてみたり、野菜ばかりを口に放り込んだり、こちらが配慮することも通らなかったりする。
薬だけはグイグイ飲んでくれるので助かっているが。

在宅療養の行き詰まりを感じるときも多い。

そんな折にも、彼の好きな表現活動は積極的に援護している。
通所も週5回通えていて、そこでは絵を書いたり、習字をしたり、ヨガやダンス、カラオケなども楽しんでくる。
この5年間やり続けてきたおかげでボールペン組み立てもできるようになった。

表現に関しては、デタラメ歌を歌ったり、ダンスもひょうきんに踊り、そんな時は私も一緒に乗って踊る。

筋肉が伸びるとミトコンドリアも元気になるということですもの、彼が動きたいときは、その動きに任せて動かしたほうがきっと良いと思っている。

舞踏家仲間の加藤道行さんが仲間の音楽家パフォーマーを連れてきてくれて、龍を囲んだ表現の場『おうち劇場』をひまわりヨガ道場で行うことになりました。
『おうち劇場』とは、100歳まで踊り続けた大野一雄さんを最後まで介護した加藤道行さんがライフワークとして行ってるもので、認知症など障碍を持つ方のお宅を劇場に見立てて、交流する場を作ろうというものです。

お家劇場の参加者は、普段から慣れ親しんだ人たちばかりではないけれど、そこにはある安心感が生まれる。
ありのままを受け入れてくれる、表現の場があるから。

 

 

以下、表現と病について軽い考察を書いてみました。

「今ここにいる」「今を生きる」ことの上で大事なのは、『今』を感じる力だと思います。

『今』とはいろいろです。
ミトコンドリア病の龍にとって『今』はとても刹那的です。

龍は一つのことを考え続けることが苦手です。
龍は考えをまとめることも苦手です。
内蔵の様子も、体液の様子も、筋肉、神経、脳内の様子も、ミトコンドリアの状態に依存するものが多く、自分でコントロール出来ないからです。

私は小さな頃から生きるカタチに興味を持って来ました。
いろんな表現を追い求めて来ましたので、それを見てきた龍も、自由表現に慣れています。

舞踏的な動きは、上手いとか下手ということより、『今』『ありのまま』ということが根底に問われるところであると思います。
なので、龍の好き勝手な言葉に体を乗せると、今乗っかった体が、次から次へと動きを紡いでくれます。

感覚の力はすごいなと改めて思っています。
「自由表現が嬉しい!」と、コミュニケーション不能な龍のからだが語っているとも思いました。

ミトコンドリア病患者は興奮を避けるようにと言われますが、感覚を呼び覚ます自由な表現は、不通になった脳内のシナプスを繋げるためにも必要ではないかとも思っています。
皮膚感覚で受け取ったものが体の筋肉や神経に繋がり、内蔵や脳にも伝達されるのだと思います。

と同時に、自由な空間での空気は、人のリズムに乗っかって人の内部にまで働きかける。
それは言葉を超えて、珠玉のコミュニケーションが生まれることにもなるはずです。
自然で思いやりのあるこのような場が、いろんな人の輪のなかで広がっていくことを期待します。