ピルビン酸ナトリウムの生みの親、基礎研究者田中雅嗣先生の講義・交流会告知

 

順天堂大学 客員教授
イムス三芳総合病院 臨床検査科 勤務

 

みどりの会では、田中雅嗣先生をお呼びして、勉強会を行うことにいたしました。
ミトコンドリア病に限らず、すべての難病の患者様・医療関係者等に公開いたします。

日程:7月29日土曜日 13時から16時まで
所:神奈川県秦野市みどりの会会場。(zoomでの参加もできます)

プログラム(予定)

一部 13時より。
・田中雅嗣先生のレクチャー
・患者家族からの質疑応答
・会費無料

二部 16時より。
・ひまわりつぶカフェにて 田中雅嗣先生を囲んでの懇親会。
・ワンプレート式軽食 会費1500円(アルコールなど飲み物は別料金)

zoom参加人数には制限はありません。
会場参加は10名までとさせてください。

申し込み締め切り:7月7日(6月30日から変更)
予約・問い合わせ先:2022midorinokai@gmail.com
電話:090-7196-2751

①お名前
②ご住所(住んでおられる都道府県、市町村までで結構です)
③簡単な自己紹介(患者様の場合は病名・年齢など。一般の方はご職業など)
④当日連絡がつく電話番号
⑤zoomでの参加をご希望の方は、zoom招待状受け取り用のメールアドレス。
(パソコンでzoomに参加なさる方はパソコンのメールアドレス。スマホで参加なさる方は、スマホで受信できるアドレス。)
⑥ひまわりつぶカフェ来場か、zoom参加希望かをお知らせください。
以上をご記入の上 お申し込みください。

田中雅嗣先生にお聞きしたいことなどもあればお気軽にお寄せください。

※Zoomに不慣れの方は、遠慮なくお書き添えください。技術スタッフが事前にzoom設定のお手伝いを致します。

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田中雅嗣先生はとても優しくて、ロマンチスト。生化学的な面からのミトコンドリア研究の第一人者です。

以前、ピルビン酸ナトリウムについて、zoom会を開いて先生よりお話を伺いましたが、ピルビン酸に対する思いに凄まじい力を感じ、いつもパワーを頂いております。

しかしフォーラムなどでの先生のお話はとても難しい。
生きるわたしと向き合うためにも・・・
介護している息子と向き合うためにも・・・
私達の体の中で起きている諸々の現象と、ミトコンドリアの関係を知りたい。

今回は、ミトコンドリア病に限らずミトコンドリア全般についてのお話をしていただこうと思います。

以下は、先生から頂いた、今回の勉強会のテーマと自己紹介文です。

テーマ:「ミトコンドリアと私」
太陽によって地球が温められ、風が起き、雨が降る。
太陽の光のもとで植物が成長し、動物は植物を食べ成長する。
ひとが生まれ、大きくなり、活動し、年取っていく。
わたしの中でミトコンドリアは何をしているのか。
わたしの中でどのように食べ物がエネルギーになるのか。
ミトコンドリアに関する研究は、エネルギー産生機構、生化学的診断、遺伝子診断、遺伝子治療、生殖医療など日進月歩です。
私が関与してきた研究は、ほんのわずかです。
みなさんとの自由な交流を通じて、新しい研究の動向について少しご紹介したいと考えます。

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自己紹介:
1978年からミトコンドリアの基礎研究に取り組んできました。
チトクロムc酸化酵素の精製と結晶化
電子伝達系サブユニット欠損の解析
ミトコンドリアDNA欠失の解析
ミトコンドリアDNA変異の探索
制限酵素SmaIを用いた変異ミトコンドリアDNAの選択的除去法の開発
長寿に伴うミトコンドリアDNA多型の解明
生活習慣病・神経変性疾患に対するミトコンドリアの関与
ミトコンドリア病に対するピルビン酸療法の提案
ミトコンドリア病の診断薬GDF15の開発
ケニアの長距離走選手の全ゲノム塩基配列解析

プロフィール:
主な最近のテーマ:シルバーパス依存症・孫鉄と爺鉄・孫バスと爺バス
子供のころ なりたかった:考古学者・天文学者
よく読む本の作者:半藤一利
最近読んだ本:柿埜真吾「自由と成長の経済学」(「人新世」と「脱成長コミュニズム」の罠)
エマヌエル・トッド「我々はどこから来て 今どこにいるのか」
ジェレミー・デシルヴァ「直立二本足歩行の人類史」

ミトコンドリア病においてのアルギニン治療の周知・啓発について

 

 

ミトコンドリア病においてのアルギニン治療の周知・啓発について

みどりの会では、2022年9月27日にミトコンドリア病におけるアルギニンの使用が社会保険診療報酬支払基金の審査で認められ、公的な保険給付の対象となり、アルギニン治療がミトコンドリア病の標準治療の一つとして認知されたという認識のもと、アルギニン治療の周知啓発をすすめてまいりました。

しかし現実は厳しく「アルギニンが病院の採用薬になっていない」などの理由で、いまだに経口摂取や点滴静注の使用をしていただけないという患者家族からの相談を多数受けます。

ミトコンドリア病の患者で希望する皆さまが、アルギニン治療を受ける事ができるように周知啓発に努めてきたつもりですが、解決の糸口が掴めません。

薬事関係に詳しい先生に、アルギニン治療を全国の病院で採用していただくためにはどうしたら良いかとおききしたところ、アルギニン治療を求めて断られた事例をまとめて、先天代謝異常学会や小児科学会を通じて、学会員に周知してもらう必要があるという貴重なアドバイスをいただきました。

そこでみどりの会では、ミトコンドリア病と診断されている患者が、
1)経口摂取を求めて断られたケース、
2)急性期においてのアルギニン静注点滴を断られたケース、
3)慢性期の体調不良時にアルギニン静注点滴を断られたケース
をそれぞれにまとめていきたいと思います。

ミトコンドリア病と診断された方で、主治医にアルギニンの使用を求めても断られた方がいらっしゃいましたらその経緯をコメントに入れて、ぜひご一報ください。口外することはいたしません。

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アルギニンは、特効薬ではありませんが、ミトコンドリア病の患者家族の生活を潤す薬剤だと思い、メラスの次男とともに9年を過ごしてまいりました。
今後は、慢性期において、食が通らなくなったり頭痛や吐き気で悩む場合、視力・聴力の不調時など、どのような病態でアルギニン点滴静注を使えるかの基準を専門医に作っていただくなどにも取り組んでいきたいとも思っております。
アルギニンを求める患者が1人でもいたら、そこからスタートする気持ちで、ミトコンドリア病におけるアルギニン治療の普及と定着を願って、事を進めたいと
思います。

ミトコンドリア病におけるアルギニン治療の有効性を、より多くの医療関係者に認めてもらい、
全国どこの病院でも、
標準治療の一つとして、
施術されるようになることを願って、周知・啓発活動を続けていきたいと思います。

みどりの会代表 伊藤千恵子 連絡先 himawarinotubu@gmail.com

 

アルギニン経口薬について

アルギニン点滴静注について

 

かながわなんびょうれん

 

2023年さくらばたけまつり 難病ネットワーク&かながわなんびょうれん

ミトコンドリア病の患者会を行っていて思うことは、ミトコンドリアと向き合うことの大切さです。

いのちを支える為のエネルギーを生み出し、生命を維持するために欠くことのできないミトコンドリアが関与する病はとてもたくさんあります。

そして私達が生活する上で大切なことは、地域の人とのつながり、ひいては様々な病や障害を持つ人・高齢者などへの理解が深まってゆくことであると思います。

去年、NPO法人難病ネットワーク(代表 恒川信一さん)に入会し、今年、かながわなんびょうれん(理事長 高野元さん)に、ミトコンドリア病を患った息子を持つ一個人として、入会いたしました。

かながわなんびょうれんの会報ができました。去年から活動再開し、今回の会報は力を入れて仕上げられています。
私のコメントも、拙い文面ではありますが息子龍のイラストとともにも取り上げてもらいましたので、こちらに掲載させてもらいます。(文面が多いので関連部のみ掲載。あしからず)

穏やかな日々のためにできること 徒然なるままに。

 

穏やかな日が続くことが最大の幸せです❤

みどりの会では小児発症、成人発症の茶話会を、度々行い、交流しています。

 

成人発症の茶話会🍵では、毎回出ている内容が「ミトコンドリア病の精神症状」についてです。

それぞれ病歴も症状も違いますがミトコンドリア病ならではのこととして、お互いに感じあって、良い知恵はないか考え込みます。

ときに精神安定剤の効果についても、照らし合わせてみたり、癲癇の薬についても言及します。しかし薬の効き目は人によって違いますので、参考程度です。

 

🎌先日こどもの日近くの戸川公園にお散歩 吊り橋の上で

息子の場合は、高校時代の釣り部の仲間が離れていってしまうことが一番のストレスだったようで、発症当初三廻部(みくるべ)の精神科医によくその相談をしていました。精神科医が別の病院に移ってからはなかなか相談できる先生が見つからずい2020年は、釣り仲間の死を経験し、荒れる日々でした。

その後再発。治療も上手くいかず、失認、失語、失行、胃ろう増設。

進行は甚だしいとは思いますが、感覚的なものは、健在ですので、気持ちで行動をつなげている感じです。

2014年発症から、息子の生活をいかに楽しくして行けるかを考え、通所にも通い、進行してゆく彼に合わせて更に通所を増やし、様子をいつも見てきましたので、進行が甚だしい今も、平日の通所は楽しく通い、仲間と行動をすること、ほほえみ合っては、確認しているようです。

家では、不穏になる彼に、母も感情的にもなったり落ち込みますが、最終的には体の辛さを思えば、気持はよく分かり、26歳の理由なき反抗🚩とも思うようにして過ごしています。

私は自分のライフワークを実行するために周りの皆さんの協力を得、なんとか表現活動も実現したいと望んでいます。むしろ、息子の肉体や精神の辛さをばねに、独自の世界に取り組むという感じでしょうか。

 

メラスの精神症状について

メラスに限らずに、成人発症ですと、中途障害の苦しみを本人が味わって生活をしなくてはいけません。できていたことの記憶が、前に進むことを阻害することもあります。

息子の場合は、失行が進むと、できることが減って、絵を書くこともできずになると、絵を書くことでずいぶん励まされていたのだなあとつくづく思います。でも最近は、ダイビングの本に夢中で、人間が海に潜る行為を想像してか、楽しみを見つけているようです。本の画像を、指でなぞってみたり、波の模様を鉛筆でなぞっているようなときもあります。何かしら昔の良い思い出をなぞっているのかと思いますが、あまり思い詰めてみ始めると、なぜこんなふうになったんだ!とばかりに、自分の体をつついてみたり、釣りの道具を放おり投げてみたりします。(放下体操と言いますが、体をねじって、ため息をつく感じでしょうか。)

 

精神科の先生は発症当時の息子の様子を見ていますから、かなり進行が進み、精神症状が不安定になったことも理解し、精神剤の見直しを積極的に行ってくれました。そしててんかん薬と精神障がいの関係についても説明をしてくれます。

ミトコンドリア病の痙攣について

一般的なてんかんと違って、意識が薄くなって起こる痙攣は 多くの場合エネルギーが落ちて起きた症状なので、その場合はしばらくエネルギーが補充されるのを待って観るべきでむやみにてんかんの薬を増やすべきではないのではないかと言う見解です。

 

興奮が収まらない日が続く場合は

今飲んでいる精神剤を少し増やして様子を見る。興奮が落ち着けば薬の量を元に戻す。

エネルギーが落ちる状態についても、説明してくださるので、精神科の診察は母のみですが、30分以上してくださり、安心感で包まれます。

 

ミトコンドリア病についてはミトコンドリアの状態がいろんな症状を起こすので、今の精神状態が、認知から起こるものなのか、高次機能障害によるものなのか、癲癇症状によるものなのか、脳の病変によるものなのか、各臓器の異常によるものなのか、それぞれが色々に絡み合っているとは思いますが、繰り返される症状も日によって違ったり月ごと?季節ごと年令によって?出来事によって?変わっていくもののようで掴みどころがなく。それぞれの精神症状について相談できる医師も少なかったりして、家族はとても戸惑ってしまうことが多いと思います。

病院の外来も数分で処理される事が多く、それぞれの生活をしっかり把握してもらいたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

話を聞いてもらえる仲間や相談できる支援の方が周りにたくさんいると良いと思います。

 

みどりの会の茶話会に、参加したい方はご連絡ください。

himawarinotubu@gmail.com  伊藤千恵子

 

 

 

 

 

 

 

 

さくらばたけまつり 報告

 

 

🌸さくらばたけまつりで、いろんないのちの交歓があったらいいなぁ

最初は、ひとりで踊っていたら(連れて行った子どもたちは踊りよりも虫や花に夢中)、いつしか色んな人が集ってくれるようになり、たくさんの人に助けられて、さくらばたけまつりが今年も刻まれる。

今ここに生きる軌跡。心の奥にしまわれる大切な宝物。

丹沢の山並み、八重桜の下、
風に靡く八重桜ひらひら
そよぐ風  (春にしてはさぶい)
鳥の囀ずり
他では見られないシチュエーションを背景に、
個性的なパフォーマンスが見事に繰り広げられました。
みなさんにご紹介したいので、写真など一緒にご覧ください。

2023年さくらばたけまつりは、初めて、難病のお話しの演目も加えさせてもらいました。
あいはーとのメンバーが、一生懸命「雪女」を演じてくださり、30分の枠の中ですが、難病ネットワークとかながわなんびょうれんの代表のみなさんに、講演会でも、講習会でもなく、ひとりの生き方として、おはなしくださればと思い、場を作らせてもらいました。

 

800人以上の難病の会員を持つ難病ネットワーク恒川さんの、信頼を紡ぎながら遊び心を忘れないお話しや、かながわなんびょうれんのALSの高野さんの、病を持ったゆえの先進的な活動を讃えたお話しもありました。

さくらばたけまつりには、摩訶不思議個性炸裂、音楽家、踊り手、研究者、芸人など様々な活動をする方があつまってくれますので、交流しない手はないとばかりに、お話しのあとに、さくらばたけまつり初御披露目 ウズウズウズマキマキのパフォーマンス(作詞佐藤ユリカ&さとさとみ)、編曲&歌 さとさとみ、ギターえいちゃんに加えて、会場からの有志が躍りや演奏で入るという即興パフォーマンスも出来上がり、表現を通じて自然の中での交流の場も作ることができました。

 

 

 

🌸浅草雑芸団 和風大道芸  今回の司会進行も。

 

 

 

🌸音ごはん(子育て応援バンド)。毎年遠方からかけつけてくれ、歌や踊りやものまねで観客を魅了する。ミトコンドリア病啓発ソングも。キーボード奏者マキコさんはリー脳症みおんちゃん♪のまま。


 

 

 

 

 

🌸プチ道成寺演舞。日高川を渡るシーンで皆さんに即興の波を作ってもらいました。

 

 

感じ方、触れあい方は自由。
出入り自由。いろんな交流の場がこれからも繋がってくれたらいいなぁと、心から思いました。

家で見守りしてくれた娘から龍の様子が良くない知らせを受け、介護の方がアルギニン点滴を入れてくれました。終了後参加してくださった30人近くのパフォーマーにの皆さんには、龍の体調が思わしくないことを告げ、足早にいえに戻るとすでに打ち上げの準備はできており、居合わせた仲間たちが理系の話で盛り上がったり、ウズウズまきまきパフォーマンスをしてくれたり、、、さくらばたけの会場には運べなかった無念の穴埋めをしてもらった龍もほっこりにっこり丸く収まる❤

さくらばたけ祭り打ち上げ

追伸

とっても嬉しかったこと
難病ネットワークへのFacebook書き込みから
お子さん二人連れて横浜からきてくれた過眠症患者会の代表の方が、この後、大きなピザを何個も差し入れしてくださり、みなさんに分けてくださりました。本当に嬉しかったです‼️

さくらばたけまつり告知

 
ミトコンドリア病患者会を続けるに当たり、
いろんな難病の方たちとの交流が実はとても力になることを感じております。
そんな折、難病ネットワークの代表恒川さんからも連絡をいただくようになり、
私も入会し、今年に入り、個人で神奈川難病連にも入会しました。
恒川さんが、「さくらばたけまつり」に、バーベキューで出店参加してくださることになりました!楽しみです~
さらに、神奈川難病連の理事長である高野元さん(日本ALS協会神奈川県支部)と、副理事長の富松雅彦さん(神奈川県クローン病患者会)も参加してくださいます。一芸も期待できるかれません⁉️
さくらばたけまつりでお会いしましょう。
心よりお待ちしています♥️
こちらも是非❗️
高野元さんのブログ
体にやさしい風流れます~

「3人の遺伝的親」療法では ミトコンドリア病は防げない

 

 

 

photo  by  樋口

 

ミトコンドリア病は、ミトコンドリアの異常が原因で引き起こされる難病で、現在、ミトコンドリア置換法という治療方法が注目を集めています。この方法は、ミトコンドリア病の遺伝子を持つ母親に、健康なドナーのミトコンドリアを提供して交換するものです。しかし、この方法には倫理的な問題があります。

私自身、息子が発病した後にこの治療法が話題になった際には、違和感を感じました。確かにミトコンドリア病を根治する方法があるのは望ましいことですが、次世代の遺伝子改変が、優生学を推進するものになってしまわないかという懸念がありました。また、現在の技術水準では、完全な安全性を保証することができないことも問題です。

最近、ミトコンドリア置換法に関しては、安全性に問題があることが指摘されています。この治療法が不妊治療に利用されることもあるようですが、まだまだ解決しなければいけない問題が山積みされているようです。このような問題を解決するためには、まずは安全性を確保することが必要だと思います。

興味のある方は、以下の長文記事をご覧ください。今後、この治療法が安全に実施できるようになるまでには、大きな壁をいくつも乗り越えなければいけないことは確かなようです。

https://www.technologyreview.jp/

Three-parent baby technique could create babies at risk of severe disease

 

 

生活の質を上げるためのカンファレンス

 

 

3月吉日に、二回に分けてのケアカンファレンスが我が家で行われました。

母に向けてと、次男ミトコンドリア病メラスの龍に向けてのカンファレンスです。

ケアカンファレンスは、医療や福祉の現場でよりよい治療や介護を提供するために、関係者が集まり、情報の共有やチームメンバーの認識のすり合わせなどを行ってくれるものです。

93歳の母は今年に入り、右足の裏の傷からバイキンが入った(蜂窩織炎)の疑いの菌血症で入院、退院するとまもなく、左大腿骨転子部骨折で観血的整復固定術という手術をしていもらいました。

龍は、筋力の衰えもあり、様々な内臓の問題に加え、失認失語失行と脳の病巣の問題もあり、介護に手間がかかります。

2人の介護を、1人で見守る自分も心臓にやや不安なこともあるということで

 

まず、母のためのケアカンファレンスが4年近く母を見守ってくれている相談員を中心に行われました。

母の生活介護が整い、朝からヘルパーさん、訪問看護のケアから始まり、今はリハビリも行えるほど体力が戻ってきました。(龍より食いしん坊)

母は今は寝たきりですので、褥瘡処置はベテランの看護師に任せられても、食後の服薬介助、口腔ケア、おむつ交換や、が、龍のトイレ介助や服薬介助、口腔ケアと重なるとほとんどパニック状態になります!そんなときに介護者がいてくれると、涙がでるほど助かります。ほんのちょっとした時間なのですが、スムーズな流れがどれだけ生活のストレスを減らせるか、こんな状況にならないと本当にわからないのですが、看護・介護の皆様は「そのために私達がいるんですよ」と笑顔で返してくれます。

母のために、一日に数回入る介護、ヘルパーさんも次男がお風呂場で不穏になれば助けてもらったりしたこともありました。

93の母、26歳の息子、それぞれの精神性や性格があるので、そのことにも付き合っていると、段取りではいかないこともあったりして、力を抜いて、むきあってあげて~と何処かでささやく声にドキッとします。

次に8年間龍の見守りをしてくださった看護士さんがカンファレンスを開いてくれました。

参加者;市の障害福祉課、秦野市地域生活支援センター、生活介護(通所)2箇所の施設の方、介護士、看護士 母の相談員。(後日 保健所の方の聞き取りもあります)

まず、ミトコンドリア病の病状についての話から始まりました。龍は、今現在、5つの病院にかかっています。神経内科、精神科、消化器内科、内科全般をそれぞれで診てもらい、情報を提供してもらっています、カンファレンス主催の看護士は、主治医の話、精神科医のはなしも前もってお聞きしてくださって、その場でみなさんに龍の状態をお話くださりました。ミトコンドリアが、体のすべての細胞のなかに存在し、ミトコンドリアの異変がどの臓器に現れるかによって病状が変わるので、龍の介護も大変難しいのですが、とにかく発作を起こさないように見守りながら、疲れたら休み、生活の向上を図りながら、移動支援や入浴介助などの新しい介護サービスを市の障害福祉課の方の制度上の問題も見極めながら手厚いサポートが整っていくことはとても嬉しいことです。

本人の性格や病状も絡めながら1時間たっぷり熱意ある意見交換がなされました。通所居宅介護、訪問介護、短期入所を利用することで本人、家族が疲れが溜まらないペースで、好きなこと、やりたいこと、興味があることが続けられる生活をおくれるるようににどのようなサービス提供ができるかを話し合って下さり、皆さんの活発な意見交換は、今後の不安を抱えた私に、たくさんのエールを送っていただけている気がして嬉しくなりました。

一番不安だった、深夜の緊急対応にも応じてもらえる場所が2箇所、会議で決まると、自分の体の中に優しい風が流れていくように深い呼吸で肩の荷が下りるようでした。

会議翌日に通所の施設長に「なにがほんとうにそのひとに必要なことなのかをみんなで真剣に考える会議に参加できてよかったわ」と言われ、改めて感謝の念にしたりました。

 

 

ひとり親の自分が毎日仕事で明け暮れていたからか?龍は昔から学校が好きで、友達大好きでしたので、通所に通うことを望み、家でのんびりするより、通所で友達と食事をしたりお散歩したりすることが大好きです。通所も集団活動の場を多く持つところと、一対一対応で、のんびり過ごさせてもらえるところがあります。また、自宅でのお風呂介助に新たに海好きの若者が介助に入ってくれたり、土日の移動支援もあり、メラスの不安定な体調の中でも、生活の中での楽しみを見つけられることはとてもありがたいことです。

体のケアと本人の心的なケアが微妙に重なっている介護・・

いろんな患者に対応して貰える機会は本当に貴重であると思いました。

『ミトコンドリア 疾患治療の新時代』

左:しんかい6500佐藤孝子(おたか)船長
2017年ひまわりイベントにて

 

深海についての楽しい話をいっぱいしてくださるNPO法人「チームクジラ号」。そのクジラ号の船長である佐藤孝子氏から、龍くんの未来は明るいぞ!と嬉しい情報をいただきました。
ミトコンドリアと関連する病気の研究が、現在驚異的な速度で進展している、と科学雑誌の情報です。

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3月17日に発行予定の
実験医学増刊号『ミトコンドリア 疾患治療の新時代』をご紹介します.

近年、最新技術による膨大な基礎データの蓄積と、臨床現場でのゲノム解析の
普及等により、ミトコンドリアや、その異常による疾患の研究が大いに加速し
ています。治療・創薬の実現に挑戦中の研究が増加し、まさに「新時代」に入
ったと言っても過言ではない状況です。

そのようななか、本書はマイトファジーをはじめとする「ミトコンドリア品質
管理機構」の最新知見から、ミトコンドリアの異常を診断・治療する研究の
最前線まで幅広く紹介し、ミトコンドリア関連疾患の克服をめざすあらゆる知
を結集した1冊となっています。

表紙には、超解像顕微鏡や深層学習といった先端技術により得られたミトコンド
リアの画像を掲載しています。教科書とは大きく異なるその姿は必見です!

https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758104098/10.html

 

?内容と購入の仕方

ミトコンドリア 疾患治療の新時代
オルガネラ動態を紐解き、異常ミトコンドリアの標的分子を狙う!

  • 柳茂、三牧正和/編
    2023年03月17日発行
    B5判
    245ページ
    ISBN 978-4-7581-0409-8
    定価:6,160円(本体5,600円+税)
    在庫:あり

2019年に発行した実験医学増刊『ミトコンドリアと疾患・老化』はお陰様でご好評をいただいた。それから4年足らずで今回のアップデート版が企画された背景には、ミトコンドリア研究の飛躍的な発展とさまざまな疾患研究分野への拡がりがある。特筆すべきことは,超解像技術やメタボロミクスなどの解析技術の高度化や新たな解析ツールの登場によって、ミトコンドリア生物学に関する膨大な基礎データが集積し、さらに各疾患研究へと波及したことにより、疾患制御に向けての研究開発が現実化したことである。。

柳 茂(学習院大学理学部生命科学科)

最新解析技術による膨大な基礎データの集積と,臨床でのゲノム解析普及の相乗効果により飛躍的な進展を見せるミトコンドリア研究.解明が進む品質管理機構をターゲットに,疾患治療へ挑む研究最前線を紹介!

目次

序文【三牧正和】

概論 ミトコンドリア学の進歩 ―基礎研究から疾患制御へ【柳 茂】

第1章 基礎研究の進展

1.ミトコンドリアの膜とDNAのダイナミクスとその制御機構【市川 葵,石原孝也,石原直忠】
2.ミトコンドリアを介したリン脂質輸送・代謝制御【宮田 暖】
3.ミトコンドリアタンパク質の輸送機構【遠藤斗志也,竹田弘法,荒磯裕平】
4.前駆体ミトコンドリアタンパク質の品質管理機構【井澤俊明】
5.マイトファジーの分子機構【神吉智丈】
6.Parkin から考察するマイトファジー測定系の現状と問題点【松田憲之】
7.パーキンソン病原因遺伝子産物Parkinの光と影【椎葉一心,伊藤直樹,柳 茂】
8.ゴルジ体膜を用いた新たなミトコンドリア分解機構【清水重臣】
9.生体内環境調節因子によるミトコンドリア恒常性維持機構【伊東 健,葛西秋宅】

第2章 各種疾患・病態とのかかわり

Ⅰ.ミトコンドリア病

1.ミトコンドリア病の遺伝子診断と病態解析【杉山洋平,八塚由紀子,村山 圭,岡﨑康司】
2.ミトコンドリアゲノム変異のマウス逆遺伝学の展開【谷 春菜,中田和人】
3.iPS 細胞を用いたミトコンドリア病の病態解明 ―ミトコンドリア病の発症機序の解明と創薬開発【徳山剛士,魚崎英毅】
4.ミトコンドリアRNA 修飾異常による疾患と治療【鈴木 勉,友田愛奈,鈴木健夫,長尾翌手可】

Ⅱ.ミトコンドリアによる生体恒常性の維持

5.ミトコンドリア翻訳機構とその破綻による疾患【八木美佳子,内海 健】
6.心不全におけるミトコンドリア品質管理異常と心筋修復戦略【西田基宏,有吉航平,湯 肖康】
7.ミトコンドリアフェリチンによるマイトファジー駆動 ―機能障害ミトコンドリアの駆除と肝細胞における発がん抑制【田中 敦】
8.炎症制御におけるミトコンドリアの新規機能の解明【安川 開,小柴琢己】

Ⅲ.ミトコンドリアと関連疾患

9.ミトコンドリア機能恒常性維持の変容と加齢関連疾患【門松 毅,尾池雄一】
10.ミトコンドリア異常による骨髄異形成症候群発症機構【林 嘉宏,原田浩徳】
11.ミトコンドリアをターゲットとしたパーキンソン病の治療戦略【佐藤栄人】
12.ミトコンドリア遺伝子異常と難聴【山岨達也】

第3章 ミトコンドリアを標的とした治療・創薬

1.アポモルフィンのLeigh脳症に対する治療【小坂 仁,宮内彰彦】
2.変異型ミトコンドリアDNA 標的薬剤によるミトコンドリア病治療【永瀬浩喜】
3.ミトコンドリア標的型DDSを基盤とした疾患制御 ―MITO-Porterを用いたミトコンドリア関連疾患治療戦略の検証【山田勇磨,原島秀吉】
4.ミトコンドリアDNA 置換によるミトコンドリア病治療法の開発【五條理志】
5.生殖補助技術を用いた受精胚でのミトコンドリア病の根本治療戦略と展望【葉山智工】
6.シトクロムcオキシダーゼに保存されたアロステリック部位を利用した抗菌剤の開発 ―病原菌特異的な新規抗菌薬の合理的創出を目指して【西田優也,新谷泰範】
7.ヘム生合成初期中間体5-アミノレブリン酸(5-ALA)の抗感染症作用 ―マラリアと新型コロナウイルスについて【北 潔,今村恭子】

第4章 ミトコンドリアの最新解析ツールと診断技術の開発

1.ミトコンドリアtRNA 修飾の機能解析と測定技術の開発 ―ミトコンドリア病診断への応用に向けて【魏 范研】
2.電子顕微鏡ボリュームイメージングによるミトコンドリアの3次元微細構造解析【大野伸彦】
3.深層学習を用いたミトコンドリア構造の超高効率的解析法【菅 翔吾,河合宏紀,平林祐介】
4.超解像蛍光顕微鏡によるミトコンドリア膜動態観察【多喜正泰】
5.ミトコンドリア研究のためのリピドミクス ―実践への手引きと展望【龍田高志】

 

購入方法・送料について

本書は全国の羊土社取扱書店にてご購入いただけます.店頭にて見当たらない場合は,下記情報を書店にお伝え下さい.

  • 【本書名】実験医学増刊:ミトコンドリア 疾患治療の新時代〜オルガネラ動態を紐解き異常ミトコンドリアの標的分子を狙う!
  • 【出版社名】羊土社

 

2023年4月22日土曜日  さくらばたけ祭り  お誘い

 

?2023年年4月22日  15回目のさくらばたけまつり

 

啓蟄過ぎて、冬眠していた虫たちも、草花の根っこも地表に現れ、春の匂いにうごめいている。

秦野の八重桜も蕾が膨らんで  春の宴を待っています。

2004年秦野に引っ越してから山や川で踊らせていただいて参りました。

いつしか、さくらばたけで踊らせてもらうようになり、いろんな方との交流の道が繋がりました。

2023年年4月22日15回目のさくらばたけまつり
の運びになりました。

丹沢の山並み、四十八瀬川のせせらぎ、虫も蝶も鳥も、、、あっちからもこっちからも、、、いのちのつぶいっぱい、、、。
山里の八重桜のもとで春のお祝いをいたしましょう。

歌や踊りや大道芸やお芝居・・・みんなで囲み
美味しいものに舌鼓。

参加費無料 出入り自由
花粉対策してきてね。

 

出店、出演者中!

再びタイムテーブルなどのお知らせをさせていただきますね!!