6月13日みどりの会ピルビン酸ZOOM報告

このレポートは、ピルビン酸を必要な患者に届けたいと、声を上げてくれた3人の患者家族の方達による、貴重な資料です。

生活の殆どを患者のケアに当てながらも、先生たちに必死に声を上げ、まとめてくれましたことに感謝いたします。

田中雅嗣先生と古賀靖敏先生の講義については、後日レポートいたしますので、もう少しお待ち下さい。

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レポート

■開催日時 6月13日(日)19:00~21:00

■参加者 田中雅嗣先生 古賀靖敏先生 村山圭先生(順不同)

きらら(みどりの会代表) 他11名

■田中雅嗣先生より

「ピルビン酸薬の開発について」スライドでご説明(編者:後日掲載予定です)

■Aさんから質問

1)ピルビン酸はミトコンドリア病に効果があるように思う。治験が中止になった理由を知りたい。

→田中雅嗣先生

治験を開始する際に、ミトコンドリア病の重症度の点数を良くする(病態を改善する)ことを PMDA(医薬品などの承認審査・安全対策・健康被害救済の3つの業務を行う組織)に約束して治験を始めた。明確な変化がないと治験の継続を認めない約束だったが、残念ながら明確な変化があったとは認定されなかった。

詳しくは後ほど古賀靖敏先生からご説明いただく。

2)再治験、再審査は可能なのか?

→田中雅嗣先生

再審査はできない仕組みになっている。再治験も非常に難しい。

ピルビン酸の治験を行うのに、国から10億円くらいの投資をしてもらっていた。

治験を継続するために、協力してくれる製薬会社を探したが、4社に断られてしまった。

元々治験に協力してくれていた製薬会社に再協力していただくのに10億円。治験継続するために最低でも30~40億円かかる(と製薬会社は考えている)

■村山圭先生からご質問

ピルビン酸を投与すると乳酸値は上がりそうですが、上がらないのはなぜか?

→田中雅嗣先生

高乳酸血症の方などは、腎臓からたくさん乳酸が尿に排出されるが、それが再吸収されないので上がりすぎない。

■古賀靖敏先生より

Aさんの質問(2)に対してのご回答

再治験については、製薬企業が決まっていないので不可能。

治験には十分なエントリー数が必要なのと、エンドポイントを明確にする必要があり、それをもとに審査するので再審査は不可能。

(エンドポイントとは。治療行為の有効性を示すための評価項目のこと。臨床試験(治験)でのエンドポイントは、治療の目的に合っており、なおかつ、客観的に評価できる項目が望ましいとされている。エンドポイントの事後の変更は認められない)

■Bさんからご質問

1)田中雅嗣先生のスライドでのお話にあったピルビナック(ピルビット+ナイアシン)アシドーシスの補正材で治験は行われるのか?

(ピルビット→田中雅嗣先生命名のビルビン酸ナトリウムの名称。ピルビナックも田中雅嗣先生の命名)

→田中雅嗣先生

ピルビナックは私(田中雅嗣先生)の夢。実際は2つの薬剤を併用する場合は、1つ1つの薬の安全性を個別に確認しないといけない。

2)田中雅嗣先生のスライド解説の中にあった、ナイアシン療法は日本では可能か?

→田中雅嗣先生

フィンランドで限られた患者さんに試して、ちょっといいかな?くらいの効果。安全性の保障はないので投与するのは自己責任で。

3)水素水は効果あるか?

→田中雅嗣先生

私の周りにも研究されている方がいらっしゃるがあまり効果はないんじゃないかな?

■古賀靖敏先生より

「ピルビン酸治験中止の理由」についてご説明(編者:後日掲載予定です)

■きららさんからご質問

久留米だけでの治験だったのか?

→古賀靖敏先生

オールJAPANで行った。

古賀靖敏先生の患者様150名の中の、選りすぐった13名の方による自主臨床研究(治験の前に行われる臨床実験)では良い結果だったが、オールJAPANで行った治験では良い数字が出なかった。(編者:理由はスライドの中で解説されていますので、後日アップします)

きららさん「QOLが下がった時に選択肢としてピルビン酸があると安心ですね

■Aさんから質問

以前古賀靖敏先生とお話した際に糖尿病薬としてピルビン酸の治験を、というお話を伺ったがどのようになっているのか?

→古賀靖敏先生

今はそのような治験はしていない。(インスリン注射による薬物療法が定着したため)

■Cさんの質問

ピルビン酸の効果を感じているので今後も安心して服用したい。

服用するにあたり

1)炭水化物の摂取を控えた方が良いか?

2)水以外の水分と混ぜても大丈夫か?

→Gさんの経験談

量が多かったけれど、水で服用できていた。

→きららさんの経験談

クエン酸だと割とのみやすかった。

→古賀靖敏先生

・食事に制限はない。

・オレンジジュースなどでも大丈夫。

■Dさん

病院で採血すると乳酸値が高くなったので、糖を制限していたが、制限しすぎと病院で指摘され普通の生活に戻している

■Bさんご質問

1)ピルビン酸がやはり諦めきれないので、コンパッショネートユースでどこかで入手できないか?

→古賀靖敏先生

大阪母子医療センターでは病院長の許可をとって使用している。

ただし、治験ではないので効能、効果を訴えても医薬には繋がらない。

2)全国的に広がるのは難しいのか?

→古賀靖敏先生

判断できるドクターは少ない。

3)サプリメントにはならないか?

→田中雅嗣先生

中国産のピルビン酸カルシウムというのがアメリカで販売されている。

下痢が少ないようだが、安全保障がない上に高価になる。

→きららさん

大阪母子医療センターに問い合わせるということも考慮してみてもいいかも。

4)再治験のために先生方に協力できることがないか?

→古賀靖敏先生

たくさんの方が服用していると、治験が成り立たない。

6月23日のアメリカのUMDF(米国ミトコンドリア学会)でピルビン酸研究の話をする予定。

■Eさん(アメリカ在住)

アメリカと日本の情報も違うところがあるので、興味深い

■Fさん

高齢の方にも良い薬などはあるか? また透析についてお伺いしたい

→古賀靖敏先生

透析をすると、悪いものが抜けるが良いものも抜けてしまい、Melasの方などは、透析後にアルギニンが不足して頭痛を起こす方がいる。

透析前後でアルギニンを別包で服用すると良い。

以上。

みどりの会オンライン交流会報告

みどりの会のZOOM交流会は、4回の招待メールを送る長丁場になりました。
発症年齢も、病状も、立場も、様々で、質問事項も多種多様でした。
はるみさんがまとめてくださった、皆さんのそれぞれのミトコンドリアエピソードは、とても深い家族の絆があり、
個人の大切な情報です。ブログを通して、他の患者家族んみなさまへの生活の糧となるように大事に扱っていただけたらと思います。
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記録
◆みどりの会 主宰 伊藤千恵子ご挨拶
◆アメリカ患者会との交流について
 第一回 2021年4月17日(土)実施
第二回 2021年6月26日(土)AM9:00~開催予定。当日は視聴だけの参加でも大丈夫です。
アメリカ患者家族の方々もとても温かい方ばかりです。通訳スタッフもいますので、気軽にご参加ください。
◆懇親会での内容は非常に貴重なものであり、また個人情報が多く含まれていますので、各自慎重に取り扱ってください。
◆個人的にコンタクトを取りたい方同士をつなぐことも可能です。
◆事前に送信済みの参加者の自己紹介をもとに、各自簡単なご挨拶
<参加者それぞれの発症時・現在の病状・予後の不安など>
◆世界でも数名しかいないメラス586変異遺伝子がみつかり、進行が早く、急に食べられず、話すことが出来なくなり、栄養チューブから、現在は胃瘻管理となっている。医師からは、もしも急変した際に、急遽気管切開の判断を迫られることもあり得ると言われた事があり、今は症状が安定しているが、心の準備も必要なのかとも思っている。(娘メラス発症-母)
◆腎臓移植が必要になり、日本で親から子への移植を計画していたが、コロナの影響で保留。膵臓移植も必要と言われ、心臓にも影響があり、次々に現れる症状に戸惑っていたが、最近ミトコンドリア病であることを知った。皆さんの経験を聞いて参考にしたい。(娘メラス―父)
◆更年期に、脊髄小脳変性症とミトコンドリア脳筋症を発症。クレアチニンの値が高値で週3回の透析を受けている。認知症の進行を抑制するためにも服薬は最小限に減らして過ごしている。(母ミトコンドリア脳筋症発症-娘海外在住)
急性期のアルギニン投与がなかなかスムーズにできない場合もある中、比較較的早い段階でアルギニン投与を受けることができた。知的退行があるが、現在は難聴の進行が一番気にかかっている。年々徐々に聴力が低下しており、現在は補聴器を付けて生活している。(娘メラス発症-母)
◆失語から始まり発症し、視力、高次脳機能障害、難聴、手先の不自由さがあり、コミュニケーションをとることが難しくなってきた。(息子メラス発症-母)
◆2才時に歩行困難から始まり、呼吸困難。当初はリー脳症疑いでビタミンB1の大量投与を行った。ビタミンB1の投与が効いたのか、大脳基底核の壊死部分が黒くなり歩行可能となった。思春期まで普通級に通えており、その後自閉傾向が強くなり、現在は精神科メインに受診している。(息子リー脳症PDHC発症-母)
◆独歩が始まってから、途中でクルっと回転したり、歩き方に違和感を感じ始め、検診でも歩く練習を勧められるが、転倒が目立ち始める。違和感を感じた母は検査を進め、脳に病変が見つかる。一時は低酸素脳症と診断を受けるも、他病院にてミトコンドリア病リー脳症が判明した。(息子リー脳症発症-母)
◆11年前の発作により、脳の1/4の機能にダメージを受けてしまい、障害が残った。その後6年ほどは症状が安定しリハビリに取り組んでいたが、新たに脳の違う部分に再発し、障害が増えた。現在もリハビリを行いながら、一人暮らしをしている。
なだらかに少しづつ出来なくなっているのが現状だが、横ばいで過ごせるように願っている。読み書き・理解・計算などは難しくなり、コミュニケーションが上手くとれずに言い合いになってしまう事もある。本人は進行を自覚、理解しているため辛いと口にしている。発症当時、医師には一年先の予測をするのは難しいと言われ、家族で一緒に過ごす時間をとても大切にして過ごしている。(息子メラス発症-母)
◆生後半年で発達不良、1才7か月でリー脳症と診断を受ける。疑いの時から乳酸値が高値で、呼吸の不安定さを感じることがあった。突然の呼吸不全から、人工呼吸器管理となり現在自宅で過ごしている。(娘リー脳症-母)
◆新生児期より低緊張で独歩が遅かった。重度の知的障がいと多動症がある。2歳の時に高熱から全身脱力、眼球上転が続き、筋生検を実施。呼吸鎖複合体IV欠損が判明した。現在養護学校に通っている。(娘 呼吸鎖複合体欠損症-母)
◆発症から7年目を迎え精神症状の悪化がみられている。日頃は通所に週5日通い、絵を描いたり、釣りを楽しんでいる。親しい方を亡くし、精神症状の悪化がみられ検査入院。精神症状の悪化による病状の進行との診断。数年間の働きかけで、アルギニン点滴を在宅療養でできる環境となり、地域の医師や訪問看護との連携が重要だと実感している(息子メラス発症-母)
◆数か月前、夫がメラスを発症。乳児も抱えており、職場への復帰や今後の生活の事を考えると色々な面で不安がある。(配偶者メラス-妻)
◆生後6ヵ月までは通常発達。7ヵ月頃から嘔吐・胃腸風邪があり、その後、目が開かなくなった。大きな病院での精密検査を勧められて、現在はリー脳症疑いで遺伝子検査の結果を待っている。今後どうなってしまうのかとても不安。入院時と比べ、在宅療養時の乳酸・ピルビン酸値が高値で原因が解っていない。摂取するものの影響があるのか。(息子リー脳症疑い-母)
<食事に関する事>
◆栄養士さんにg単位で計算をしてもらい、ケトン食を食べさせていたが、想像以上に脂質が多く驚いた。消化の問題もあり、一時中断したが、現在は安定して過ごせている。(息子リー脳症-母)
◆赤ちゃんに、スムージーを飲ませているが、糖分が多すぎではないか不安。低血糖も良くないと言われている。(息子リー脳症疑い-母)
◆ケトン食を勧められ、脂肪分の高い粉ミルクに牛乳を混ぜて飲ませていた。野菜を多めに摂る食生活を意識している。ケトン食と、ビタミンB1の摂取で病状が安定したように感じている。(息子リー脳症B1依存性のPDHC欠損症-母)
◆徹底したケトン食のような管理はしていないが、日ごろから糖質少なめ脂質多め
の食事を心がけている。(娘呼吸鎖複合体欠損症-母)
◆夏場は暑さに弱く、食欲も低下気味の時があった(娘メラス-母)
<呼吸の管理に関して>
◆時々赤ちゃんの呼吸が不安定になることがあり、不安である。
◆呼吸困難を起こしたことはないが、てんかん発作が増えたため、睡眠時には足にモニターを付けるようになった。
◆現在、市販でモニターを購入する事もできる為、呼吸が不安定など感じるようだったら、睡眠時にモニターを付けると安心だと思う。
新生児期の風邪気味の時などに呼吸の不安定さを感じ受診したが、その時は発症前で原因が分からないままだった。
<通所・レスパイト・ショート・福祉支援について>
◆主に身の回りの世話をしている親の年齢を考えると、ヘルパーさんや外部の方の介入も必要であると考えて、一度、ヘルパーさんにお願いしたこともあった。しかし相性が合わず、本人が嫌がってしまった経緯もあり、自分が元気な間は自ら世話をしてあげたいという思いも重なり複雑な心境である。障がい福祉の支援等も受け入れていかなくてはいけないとも感じている。
◆患者のサポートをしている家族が元気に過ごすためにも、レスパイトやショートスティ、ヘルパーさんの介入、訪問看護などを利用することは必要なのではないかと感じている。
◆成人期になると、体格も変わり、介助も大変な部分が出てくると思う。医療的ケアのできる看護師さんのいる通所へ週5で通い、月2回程度は2~3泊でショートを利用している。
◆高齢の患者が外出したいときに、近くに付き添いのできる親族がおらず、どのような手段があるのか知りたい。
◆障がい福祉課で移動支援の受給者証を申請して、使用できる事業所を探す流れになっている。相談員さん、ケアマネージャーなどに移動支援の申請をしたい旨伝えてみてはどうか。
◆週3回訪問看護、週2回通所に通っているが、本人はあまり行きたがらない。ベッドに座って1日すごく事が多い。
◆本人は通所に興味がなく、自宅での生活が多くなっているが、介助できるのが実質母親一人になっている状況で、一人で見守る苦労もある。
<アルギニンについて>
◆急性期に地元の病院では対応できないと言われたが、他県のこども病院にて、アルギニンの治療を早い段階で開始できいる。
◆アルギニン点滴は、脳梗塞用発作の時は速やかに投与できる環境が望ましい。また、急性期を過ぎ、在宅療養時の不穏時にはアルギニンに対して理解ある医師と訪看をつなげて施術してもらうことで、入院することを免れる状況になれた。
不穏時の点滴は、睡眠の質が良くなり、血液の循環、皮膚の状態にも効果を感じている。
現在、古賀先生を軸に、医師と患者が共にアルギニンの保険適用に向けて、活動している。
<ピルビン酸ナトリウムについて>
◆現在ピルビン酸を飲んでいるが、今まで見られていた疲れやすさがなくなった。夏場の食欲不振があったけれど、現在も安定して過ごせている。
◆以前、ピルビン酸の治験に参加しており、服用により覇気があり、声を良く発したり、飲み込みが良くなったのを感じていた。
大阪母子医療センターでは現在もピルビン酸の処方が出されているという情報あり。(女性医師)
田中先生や古賀先生にピルビン酸の入手について知恵を頂いてはいかがか。
<遺伝カウンセラーより>
ミトコンドリア病は、とても複雑で病状も多岐にわたる為、医師の立場、カウンセラーの立場であっても、とても難しい病気だと感じている。希少難病であり、情報量が他疾患に比べ少ないため、病気が判明して受診される方々は孤独を感じやすい状況だと思う。みどりの会のような、患者・患者家族・医師などの交流が活発になることで、必ず研究にも繋がってくると感じています。遺伝の事等、疑問に思う事、質問したいことがある際は、遺伝カウンセラーに相談してみてください。
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はるみさん、大変貴重な記録をまとめてくださり感謝。
ミトコンドリア病は、複雑で掴みどころがない疾病であるため、孤独になりやすいのが実態です。
そこで、どこまで患者家族が支えあえるのでしょうか。
発症したばかりの乳飲み子を抱く母親の姿、乳飲み子を抱えた母の連れ合い発症の語り、
老体にむち打ち患者の介護に不安を募らせる表情。いろんな切り口で、感じあい、生活する私達は何を持って
明日を生き抜くのか。一回のZOOMでは語り尽くせませんが、参加した皆さんは、心開き、今の思いの丈を述べ、
自分のことのように、他の皆様の話を聞いてくださったり、自分の知っていることの限りをアドバイスくださったり、
今を乗り越えるための皆さんの輪を感じたのは、わたしだけではないと思います。
必要な人と人はつなげていきましょう。
追伸
技術スタッフyamaさんのおかげで、前もっての個人練習も何度か行ってもらい、ZOOM交流会の流れもスムーズでしたが、4回の招待メール送信は、トラブルが生じやすいこともわかりました。無料版の限界もあり、有料版購入しました。

みどりの会ピルビン酸ZOOMについて

 

 

6月3日のみどりの会患者会オンライン患者家族会

無事終了しました!お忙しい中、たくさんの参加・協力くださいましたこと
心から感謝申し上げます。

ミトコンドリア病は、発症年齢、病状、予後、一人ひとり全く違い、本当に複雑です。
患者家族も様々な立場で、この病に向き合う姿勢を感じ合い、改めてミトコンドリア病患者家族会の大切さ実感しました。この報告は、今、はるみさんが、まとめてくださっていますので今しばらくお待ちください。

 

さて、今回の患者会で、ピルビン酸ナトリウムの話になりました。去年の10月の村山圭先生・古賀靖敏先生を交えての懇親会でも、ピルビン酸ナトリウムを所望する声は上がっておりました。

同じように悩む家族の思いは、連鎖して伝わります。患者家族のまきこさんから、ピルビン酸を所望する声を上げたい!とのメールを受け取りました。
自分は去年の患者会のピルビン酸の話題から、生みの親である田中雅嗣先生とメールを交換させて、先生がピルビン酸復活のために、大変ご苦労されていることも知っておりましたので、患者家族が望む方が多いということで、今回ZOOMでピルビン酸についての話し合い会を持ちたいと思いました。

急遽、ピルビン酸ナトリウムZOOMを行うことにいたしました。

 

みどりの会ピルビン酸Zoom
6月13日日曜日19時から

参加してくださる先生
田中雅嗣先生
古賀靖敏先生
村山圭先生

今回のZOOMは、患者家族の自己紹介はなく、基礎研究者、臨床研究者・医師のお話を聞き、ピルビン酸を使用している患者の体調やピルビン酸を所望している患者家族の声などをお聞きして、いろんな角度から、ピルビン酸について勉強、患者のために必要なピルビン酸を入手するための知恵を交換し合いたいと思います。

参加者は20名限定。無料。
ピルビン酸入手のための協力要請ということで賛同前提での参加をお願いします。

連絡・問い合わせ先 himawarinotubu@gmail.com 伊藤千恵子

 

 

みどりの会オンライン患者家族懇親会

 

 

ミトコンドリアにひかりを!

 

 

季節の変わり目、体調管理が難しいときです。

ミトコンドリアの状態も、落ち着かないのかもしれません。龍も、精神状態が今ひとつ安定しませんが生活のリズムを保てているので、ありがたいです。

ミトコンドリア病は、様々な発症年齢・病状・経過がありますが、どんな境遇、環境であれ、ミトコンドリア病を患う患者の尊厳を、守りたいと思います。

コロナの状況から、ZOOMという機能に恵まれ、ネットで、意見交換できる状況になれました。私も去年10月にSPEアンツィアーナの協力を得て、、ネットでの交流に慣れてきました。今回もテクニカルスタッフもおりますので不慣れな方も、税参加ください。

 

ミトコンドリアみどりの会ZOOM交流会

日時:6月5日土曜日午後3時から

前半40分休憩5分ほど後半40分

 

ミトコンドリア病関係者であれば、どなたも参加自由です。無料。

 

 

連絡先;himawarinotubu@gmail.com

電話:090-7196-2751

伊藤千恵子までお願いします。

 

特定疾患を受けられない方からの相談

 

「かえる」 伊藤龍 画

 

まるで梅雨に入っているような日が続いていますが、体調お変わりありませんか?

現在私は、コミュニケーションがとりづらくなられて、ミトコンドリア病メラスと診断された方の御家族と交流しています。

幸い発作には至らず、入院したものの一ヶ月ほどで退院できたということです。

「入院時に、難病申請しましたが、不認定の通知が届き、症状が一番重いときに医師に書いてもらったはずなのに、軽症とみなされてしまって申請が通りませんでした。外来のたびに、糖尿の薬、月6000円。アルギニンの薬12000円、と薬が増えて行くので、今後が心配」

という悩みを頂きました。

今後は、仕事も復帰できない状況で、診察費も加えれば、馬鹿にならない金額です。今はまだ、メラスの症状が軽くても、予後の心配もありますね。

皆さんの中で同じような経験をなさっている方や、あるいは、良い知恵、情報をお持ちの方はぜひご一報ください。

談話室でも結構です。
問い合わせ先
himawarinotubu @gmail.com
090-7196-2751
伊藤千恵子

古賀先生のアメリカミトコンドリア学会情報

 

ミトコンドリア病メラスの患者にとって、とても大切な薬を開発してくださった古賀先生が、2021年3月31日付けで、久留米大学を退職されました。

ただし、6月30日までは、週一回のミトコンドリア病患者の診察はなさっているようです。

ミトコンドリア病メラス患者家族としては少しさみしい思いがあります。

 

今は奥様が院長をなさっている「ふくむら小児科医院」の医師としてお仕事もなさっているということで、これはこれで、先生のお人柄から温かい診察室が目に浮かぶようで、気持ちが弾んできます。

 

さて、連休明けから、アメリカ在住のメラス患者様から問い合わせがあり、アルギニンのお話をして、古賀先生を紹介させていただきました。

その方の住む地域では、ミトコンドリア病を知っている先生は殆どおらず、治療もままならなく、困っておられたそうです。

先日のMiracles for Mitoの話では、アルギニンはミトコンドリア病のファーストチョイスと言われていたので、地域によって随分格差があるのだと思いました。

日本でなく、海外でも、必要な人にアルギニンが届くようになることを望みます。

 

 

古賀先生は、国際学会の理事をなさっていて、2021年6月に米国でウエブ開催されるアメリカミトコンドリア学会(UMDF)のシンポジウムでも、アルギニンの治療の話を30分行うという情報をいただき嬉しく思いました。

問い合わせのあった方の主治医にも、ぜひ古賀先生のお話を拝聴していただきたいと思いました。

 

古賀靖敏先生からのお便り**********************

2021年6月開催のアメリカミトコンドリア学会のシンポジウム米国のミトコンドリア病専門医の教育講演で、私は「アルギニンを使ったMELAS患者
の管理法」の話をします。

この講演は、アメリカのミトコンドリア病を診察する専門医の必須の教育講演と
なっていますので、UMDFの講演に関する情報は以下のWebでご確認ください。

https://umdf-mitou.teachable.com/p/umdfmitomedcme21

みどりの会オンライン患者家族会お誘い

 

みどりの会の交流会日時変更になりました。ご確認の程よろしくおねがいします。
5ヶ月ぶりに、釣りに出かけられました。

 

もう行けないかもしれない。でもそれはそれでいい。と思っていたのですが

さくらばたけまつりに遊びに来てくれた自称まぶだちと

小田原漁港に出かけることになり、

半信半疑の世界で釣りに挑みました。

真剣です。集中力は2時間弱続きました。

そんな日に、アルギニン開発者古賀先生から、メールを頂きました。

タイムリーでびっくりしました。

去年からアルギニン保険適応については自分なりに進めてきていたのですが

厚労省との折衝も、薬事法の壁にぶち当たり、滞りました。

ここから、患者会と医師との共同作業になると思いますが、

これからも、龍のような患者のために在宅でアルギニン点滴がなされるように

厚労省への働きかけをしていきたいと思います。

ミトコンドリア病にとって、根治の薬がない中で

発作直後に入れることで、脳の改善が見られる事例があること。

在宅療養で、不穏時に入れることで、入院せずに家族と過ごせることの大切さ。

アルギニン点滴保険適応に向けて、再度これから動き出そう思います。

メラス龍の場合は、幾度となく起こる不穏時=偏頭痛にアルギニン点滴を施していただくと、末端の血流が良くなり、不眠解消になります。

去年2020年12月末からの精神症状悪化は、あるエピソードによるものでしたが、アルギニン点滴により、その後数日は体調を取り戻し、何度か入れてもらったおかげで、検査入院はしましたが、脳波,MRI、臓器検査も、悪化の結果はミられませんでした。

精神症状は、ミトコンドリア病については、本当に難しい範疇だと思います。

精神状態の悪化でも、ミトコンドリアの状態は悪化します。そこがとても悩ましいところです。

 

みなさんが患者様の状態でお悩みなことは、どんなことでしょう。

ミトコンドリア病でも型がわからない方、型が違ったり、年齢が違ったり病状が違ったり、色々混在しますが、

小さな悩みでも共有してみんなで考えることが大事だと思います。

 

そして私達のことだけでなく、これから先に起こりうるミトコンドリア病の患者様に繋げられることをしていかなくては行けないと思います。

なぜなら、それが今生きている患者のいのちの尊さになるからです。

 

みどりの会オンライン患者家族懇親会

日時:6月5日土曜日午後3時から

前半40分休憩5分ほど後半40分

皆さんの思いの丈を述べる場です。参加希望の方はぜひご連絡ください。

ミトコンドリア病関係者であれば、どなたも参加自由です。無料。

参加希望は5月16日日曜日までに連絡ください。

連絡先;himawarinotubu@gmail.com

電話:090-7196-2751

伊藤千恵子までお願いします。

 

 

 

 

患者家族会について

 

 

 

ミトコンドリア病の患者と過ごすために

どんな知恵が必要なのだろうか。

限りなく、症状も環境も違う中で

自分らしく生きる、患者も家族も、探っていることではないでしょうか。

発症したばかりで、困惑なさっている方もたくさんおられると思います。

大事なことは患者家族が孤立化しないこと。

患者家族会の一つの大きなテーマは

仲間がいて、いつでも知恵を分かち合える環境を作っていけることだと思います。

最近、ZOOMを利用できるようになったので

自分なりに、様々なシチェーションで、

交流を図ろうとしています。

自分もこの摩訶不思議な病に次男がなったときにとても戸惑いました。

当時は、ドクター相談室が活発でしたので専門医の話も聞けました。

私もたくさん投稿させていただきました。そのうちに自分が患者家族交流会を持ちたいと思って、みどりの会を立ち上げました。

それから娘と自宅でカフェを経営し、ミトコンドリア病で悩まれるお客様も何人もお話して交流し、カフェで患者家族の交流会を行いました。

一年に一回は専門医をお呼びして質疑応答も含め、具体的な交流をつなげてきました。

コロナ禍になり、カフェは、特別なことがない限りは締めていますが、

今年に入り、アメリカの患者会と交流する機会に恵まれました。4月に合同ミーティングを行い、大変有益なお話を沢山お聞きしました。そして仲間の意識をたくさんいただきました。

再度5月週末のお誘いを受けましたが、自分のイベントも有り、アルギニンの保険適応についての動きもままならずにおりますので、延期してもらい6月26日土曜日に第2回めの合同ミーティングを予定しています。

その前にみどりの会の交流会も考えています。こちらは6月初旬の週末です。はっきりに日時が決まりましたらまたお知らせを入れます。

色んな情報をシェアしながら、患者家族の勇気に繋がり、生活を高め会えることになれると良いと思います。

ミトコンドリアと感覚

さくらばたけまつりの報告長く続きました。

追伸に当たりますが、こちらも自分の思いの丈を述べさせてください。

 

今回の3月の龍の入院について

国立精神神経センターの精神科の先生との話し合いで

年末、長年、ひまわりやみどりの会を支え、龍に寄り添ってくれた釣り仲間(老人)の死を知らせ、埋葬に立ち会わせたエピソードによる

精神症状の悪化と説明を受けました。

精神症状でも、ミトコンドリア病の症状を悪化させる悩ましい結果なのですが、4ヶ月たち、生活のリズムは家での過ごし方は魚の餌やり、絵を書く、本を読む、河原の散歩くらいで、通所にも通うのも、拒むようになりました。

話し言葉も恐怖の言葉は多くありました。

先日のアメリカのオンライン患者会とのお話の中でも

興奮させるのも良くない、という話を噛み締めたばかりで

今回のさくらばたけまつりに、彼を参加させることがどうかとてもためらいました。

しかし彼の「死んじゃう、友達いない」発言は

寂しさや恐怖の気持ちであろうと思うと、

大好きな深海6500元乗組員や、舞踏で遊ぼうの加藤道行さん、素敵な歌声で沢山の人を魅了する、さとさとみさん、水槽くれたふじやんバー、精神障害の方たちを暖かく見守るあいはーとのメンバー、その都度興味を持つ本をいっぱいくれる、お友達いっぱい、、、、ひまわりの家に集まるたくさんの応援チームにあえることの喜びも、

前向きになれるチャンスかも知れないとどこかで思いながら、ためらっておりました。

昼ころに出向いてくれる友人に、メールで龍と母を託し、「絵を書いている」と言い放つ龍と母を置いて、私は朝からイベント準備に出かけました。

さくらばたけの演目は、いろんないのちに捧げるものと噛み締めながら、プログラムは進みます。

紙芝居じゃんぼさん

龍はとても勘の強い子だからと思っていると、

やはり、音ごはんの演奏が始まり、もともとこさんのミトコンドリア病経の熱いメッセージと歌、演奏の直前に友人に連れられ、龍と母が会場に訪れました。

 

 

1人、立っている、アウトドア、木の画像のようです

 

「音ごはん」の、キーボード奏者マキコさんが娘さん

ミトコンドリア病リー脳症の美音ちゃんに綴った歌詞をもとに作られた歌が流れ、ミトコンドリア病メラスの龍と、そしてたくさんの知り合えたミトコンドリア病患者家族の皆さんを思い出しながら、私は心のなかで どんな状態になっても、希望や光を忘れてはいけない、前に向かうこと を誓いました。

丹沢の山並み、四十八瀬のせせらぎ、土の匂い、鳥のさえずり、陽の光を浴びて、ここにはいないいのちのつぶもひらひらと桜と舞っていました。様々な人が、いろんなふうに感じ合う時はとても心地よい、豊かな時間でした。

 

 

 

 

そして日本のミトコンドリア病研究第一人者、村山圭先生の明るい笑顔とお話が、しっかり支えてくれるお姿を感じました。

さくら畑まつりの次の日、母と龍とでかけ、桜の花を持ってくるくる回し、微笑み、桜の花びらのお布団にゆっくり眠る龍を愛おしく見つめました。

本日久しぶりに、通所に出かけることができました。

いつまた何が起きるかわからない、時限爆弾を抱えているような生活の中でも、瞬間の喜びを感じ合いたいと思います。

 

1人以上、立っている人、草、木、自然の画像のようです

丹沢礼拝舞踏

 

秦野さくらばたけまつり報告

2021年4月24日土曜日

秦野堀西の八重桜のもとで

ジャンル超えたいろんな表現が

集まって、春をお祝いしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

         加藤道行舞踏

17年前から子どもたち連れて

やっていた、丹沢に捧げる踊りが、まさかこんな形になるとは思っていませんでした。

鳥のさえずり、?さくらのはなびらひらひら舞う風のなか

踊り、紙芝居、歌、演奏、紙芝居、大道芸、、、

 

それぞれがやりたい表現を自然の中で繰り広げる中で

ミトコンドリア病の周知をしました。

 

音ごはんのみなさまが、参加してくださり、

素晴らしい歌声・演奏の中で

ミトコンドリア病メラスの龍が

固まりながら、参加。

 

しだいに、自分の状況を把握し、

仲間たちが踊りに加わりました。

「死んじゃう、、、友達いない・・・」

といって、こわばっていた体。

舞踏の加藤道行さん、まつりに参加してくれていた赤ちゃんとお母さん、龍の幼馴染みのお友達が踊りの輪に加わると、

ゆっくりゆっくり、仲間の意識を回復して

自分から手を降り出し

動き、踊りの輪に加わっていく。

音ごはん、リーダーもともとこさんの歌声、キーボード奏者:マキコさん(リー脳症の美音ちゃんのママ)、

ギター:ともみさん、アコギ:かわやん

の力をかりて、周りの風景を感じて行く。

踊りや歌は、龍にとって苦手な世界だったけど、

社会とのコミュニケーションよりは自由がきくので

マイペースで、皆の促しのままに、ありのまま

体を揺らす。

千葉こども病院の村山圭先生が、ご家族を連れて参加。

ミトコンドリア病に邁進してくださるお話をしてくれました。

その言葉が、ミトコンドリアに通じるんだと思っています。

病は、世界に、広がりを求めています。

地道に歩む、ミトコンドリア病の皆さんの

生活の、裾野を広げていく活動をしていきたいと

思いました。

きらら舞踏丹沢礼拝

さくらばたけには

めずらしい、縁日風の屋台も並んだんですよ。

針金細工、飴細工、紙芝居の駄菓子と昔懐かしのあやしいオマケが、あって、タイムトンネルをくぐったさくらばたけまつりでもありました。

写真の説明はありません。

針金細工