難治性のてんかん患者には朗報です!
千葉こども病院 村山圭先生からPTC743(EPI743)の治験が始まるお知らせが来ました。
PTC743(バチキノン)は、ミトコンドリア病に伴う発作を引き起こすと考えられている体内の反応経路の1つを妨げる可能性があるとされています。
現在、治験参加者を求めています。
村山先生が窓口になりますが、伊藤が希望者情報を収集させていただくことにことになりました。すでにEPI743として使用されている患者さんが日本でも10数人いらっしゃるということで、そのような患者様にも何とか継続使用できるようにしたいようです。(EPI743とPTC743は同じ薬です)
7年前に余命宣告されたお子さんが、この製剤の投与で、今も在宅で今も元気に過ごされているといううれしいお話も、みどりの会の仲間からお聞きしました。患者様にとって有効であれば、ぜひ、供給が絶えないようにしてほしいです。
1月の倫理審査を経てとなりますが、治験へのエントリー期間は4月くらいまでということです。また治験センターは、千葉こども病院、北大などに加えて、関西も検討されるかもしれません。
治験に参加したい方は、以下⑥項目を記載の上、伊藤まで連絡ください。
①お名前
②ご住所
③電話番号
④連絡先のメールアドレス、
⑤患者年齢
⑥病名・病状(てんかんについて、下記の「参加できる方の条件」お読みになり、詳しくお書きください)
問い合わせ・連絡先: himawarinotubu@gmail.com(伊藤千恵子)
希望者の中から、審査が始まります。
皆さんの参加希望をお待ちしています。
以下PTC743の治験参加者のためのパンフレットからのコピーをそのまま掲載します。
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<治験参加者のためのパンフレットからコピー>
Ø MIT-E試験の参加者を募集しています!
ミトコンドリア病に伴うてんかん発症の連鎖を断つため、皆様のお力になりたいと考えています。
Ø 治験にご参加いただく理由
治験は、将来、てんかんを伴うミトコンドリア病を患う
小児や10代の患者さんを治せるかもしれない治療薬を見つけるための重要なステップです。
あなたとお子様が参加を決められた場合、研究者や医師がこの病気をより深く理解するために役立つとともに、
医療の改善に向けた継続的な取り組みにおいて重要な役割を果たすことになります。
Ø 治験薬の飲み方
バチキノンとプラセボは、どちらも液体のお薬としてお渡しします。
ディスペンサーを使って、お子様の栄養チューブに液体のお薬を注入することができます。
一方、お子様が飲み込むことができる場合は、口から治験薬を飲み込んだ後、
脂肪由来のカロリーが25%以上である食事を取ります(食事なしでバチキノンを服用すると効かない場合があります)。
Ø 治験センターで実施すること
治験センターへの来院時に、お子さまの健康状態と治験薬の効果を次のようなさまざまな方法で評価します。
・電子機器(電話機のようなもの)を用いて、てんかんの徴候および症状に関する質問票に入力
・心臓の機能の確認
・体温、血圧、心拍数を測定
・採血および採尿
治験センターへの来院と来院の合間には、治験スタッフが所定の時期に電話で連絡を取ります。
これにより、お子様の発作、他のお薬の使用、治験薬に対する反応について、治験スタッフが最新の状況を把握します。
Ø MIT-E試験の参加期間について
スクリーニング最長6週間
・お子様が治験に参加できるかどうかを確認します。
・お子様の発作の種類と回数の記録方法に関する、ご両親/介護者を対象とした2週間のトレーニングが含まれます。
主試験24週間
・参加者の半数にバチキノン、それ以外の半数にプラセボを投与します。
・治験センターへの来院は5回、治験スタッフとの電話連絡は3回です。
継続試験48週間
・すべての参加者にバチキノンを投与します。
・治験センターへの来院は4回、治験スタッフとの電話連絡は8回です。
追跡調査•
治験薬を最後に投与した日から30日後に、電話連絡を1回行います。
Ø 参加できる方の条件
以下の条件を満たす場合、お子様はMIT-E試験に参加できる可能性があります。
1) 18歳未満の患者
2) 次のいずれかに該当する方
A)てんかんを伴う遺伝性ミトコンドリア病患者
または
B)ミトコンドリア遺伝子変異または赤色ぼろ線維を伴うミオクロニーてんかんに続いて発症する別の形態のミトコンドリア病患者
3) ミトコンドリア病に伴うてんかんに6ヵ月以上罹患している患者。
4) 2種類以上の抗てんかん薬の投与を受けているにもかかわらず、過去4週間以内に6回以上の発作を起こしている患者。
上記以外にもお子様が参加するための基準があります。詳細は治験スタッフからご説明いたします。
Ø 子どもに投与される治験薬について
・主試験でお子様がバチキノンの投与を受ける確率は50%、プラセボの投与を受ける確率は50%です。
・プラセボは見た目はバチキノンと似ていますが、有効成分は含まれていません。
・お子様にどちらの治験薬が投与されるかは選択できません。お子様がどちらの治験薬の投与を受けているかは、あなたにも治験スタッフにも知らされません。
・継続試験では、参加者全員がバチキノンのみの投与を受けます。
Ø MIT-E試験について
てんかんを伴うミトコンドリア病の患者さんでは、10名のうち9名が従来の抗てんかん治療では効果がみられない発作を起こします。
MIT-E試験では、こうしたミトコンドリア病に伴う治療困難なてんかんを患う小児および10代の患者さんに対し、
バチキノンという名前の治験薬で発作の頻度を減らすことができるかを調べています。
バチキノンは、この特定の疾患の治療のため医療従事者が一般の患者さんに処方することを規制当局より承認されておらず、
そのためバチキノンは治験薬として扱われます。
<広告ポスターからコピー>(パンフレットと重複している箇所は省略しています)
Ø ミトコンドリア病に伴うてんかんの治験にご登録いただける患者さんを募集しています。MIT-E試験
Ø 治験薬について
治験薬はバチキノンという名前のお薬です(PTC743としても知られています)。
バチキノンは、ミトコンドリア病に伴う発作を引き起こすと考えられている体内の反応経路の1つを妨げる可能性があります。
MIT-E試験の最初のパートでは、バチキノンとプラセボを比較します。
プラセボは見た目は治験薬と似ていますが、有効成分が含まれていないお薬です。
参加者の方々がバチキノンの投与を受ける確率は50%です。あなたがどちらのお薬の投与を受けているかは、あなたにも治験スタッフにも知らされません。
このパートは24週間続きます。その後、48週間の継続試験に参加することができます。継続試験では参加者全員がバチキノンのみの投与を受けます。
バチキノンとプラセボは、普段の飲食とともに服用する液体のお薬としてお渡しします。
Ø ご参加いただける方
治療困難なてんかんを伴うミトコンドリア病の小児および10代の患者さん約60名が、世界中の治験センターでMIT-E試験に参加します。
Ø 治験の内容
治験期間を通して、お子様には以下のことを行っていただきます。
・スケジュールにしたがって、規定日に定期的に治験センターへ来院していただきます。
・これらの来院時には、医学的処置や検査を受けていただきます。
治験関連の治療または手当に関する費用はかかりません。また、参加者はいつでも、どのような理由でも治験への参加を取りやめることができます。
Ø この治験への参加は完全に自由意志です-お子様も含め、MIT-E試験に参加しない選択をされても構いません。
また、いつでも、どのような理由でも、お考えを変えて治験への参加を取りやめることもでき、そのために通常の治療が影響を受けることはありません。