生活の質を上げるためのカンファレンス

 

 

3月吉日に、二回に分けてのケアカンファレンスが我が家で行われました。

母に向けてと、次男ミトコンドリア病メラスの龍に向けてのカンファレンスです。

ケアカンファレンスは、医療や福祉の現場でよりよい治療や介護を提供するために、関係者が集まり、情報の共有やチームメンバーの認識のすり合わせなどを行ってくれるものです。

93歳の母は今年に入り、右足の裏の傷からバイキンが入った(蜂窩織炎)の疑いの菌血症で入院、退院するとまもなく、左大腿骨転子部骨折で観血的整復固定術という手術をしていもらいました。

龍は、筋力の衰えもあり、様々な内臓の問題に加え、失認失語失行と脳の病巣の問題もあり、介護に手間がかかります。

2人の介護を、1人で見守る自分も心臓にやや不安なこともあるということで

 

まず、母のためのケアカンファレンスが4年近く母を見守ってくれている相談員を中心に行われました。

母の生活介護が整い、朝からヘルパーさん、訪問看護のケアから始まり、今はリハビリも行えるほど体力が戻ってきました。(龍より食いしん坊)

母は今は寝たきりですので、褥瘡処置はベテランの看護師に任せられても、食後の服薬介助、口腔ケア、おむつ交換や、が、龍のトイレ介助や服薬介助、口腔ケアと重なるとほとんどパニック状態になります!そんなときに介護者がいてくれると、涙がでるほど助かります。ほんのちょっとした時間なのですが、スムーズな流れがどれだけ生活のストレスを減らせるか、こんな状況にならないと本当にわからないのですが、看護・介護の皆様は「そのために私達がいるんですよ」と笑顔で返してくれます。

母のために、一日に数回入る介護、ヘルパーさんも次男がお風呂場で不穏になれば助けてもらったりしたこともありました。

93の母、26歳の息子、それぞれの精神性や性格があるので、そのことにも付き合っていると、段取りではいかないこともあったりして、力を抜いて、むきあってあげて~と何処かでささやく声にドキッとします。

次に8年間龍の見守りをしてくださった看護士さんがカンファレンスを開いてくれました。

参加者;市の障害福祉課、秦野市地域生活支援センター、生活介護(通所)2箇所の施設の方、介護士、看護士 母の相談員。(後日 保健所の方の聞き取りもあります)

まず、ミトコンドリア病の病状についての話から始まりました。龍は、今現在、5つの病院にかかっています。神経内科、精神科、消化器内科、内科全般をそれぞれで診てもらい、情報を提供してもらっています、カンファレンス主催の看護士は、主治医の話、精神科医のはなしも前もってお聞きしてくださって、その場でみなさんに龍の状態をお話くださりました。ミトコンドリアが、体のすべての細胞のなかに存在し、ミトコンドリアの異変がどの臓器に現れるかによって病状が変わるので、龍の介護も大変難しいのですが、とにかく発作を起こさないように見守りながら、疲れたら休み、生活の向上を図りながら、移動支援や入浴介助などの新しい介護サービスを市の障害福祉課の方の制度上の問題も見極めながら手厚いサポートが整っていくことはとても嬉しいことです。

本人の性格や病状も絡めながら1時間たっぷり熱意ある意見交換がなされました。通所居宅介護、訪問介護、短期入所を利用することで本人、家族が疲れが溜まらないペースで、好きなこと、やりたいこと、興味があることが続けられる生活をおくれるるようににどのようなサービス提供ができるかを話し合って下さり、皆さんの活発な意見交換は、今後の不安を抱えた私に、たくさんのエールを送っていただけている気がして嬉しくなりました。

一番不安だった、深夜の緊急対応にも応じてもらえる場所が2箇所、会議で決まると、自分の体の中に優しい風が流れていくように深い呼吸で肩の荷が下りるようでした。

会議翌日に通所の施設長に「なにがほんとうにそのひとに必要なことなのかをみんなで真剣に考える会議に参加できてよかったわ」と言われ、改めて感謝の念にしたりました。

 

 

ひとり親の自分が毎日仕事で明け暮れていたからか?龍は昔から学校が好きで、友達大好きでしたので、通所に通うことを望み、家でのんびりするより、通所で友達と食事をしたりお散歩したりすることが大好きです。通所も集団活動の場を多く持つところと、一対一対応で、のんびり過ごさせてもらえるところがあります。また、自宅でのお風呂介助に新たに海好きの若者が介助に入ってくれたり、土日の移動支援もあり、メラスの不安定な体調の中でも、生活の中での楽しみを見つけられることはとてもありがたいことです。

体のケアと本人の心的なケアが微妙に重なっている介護・・

いろんな患者に対応して貰える機会は本当に貴重であると思いました。